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勝利side
・
いきなり病院に来てみた。
聡と話したくて。
……なんて。
ほんとでもあるけど
すこしAちゃんに会いたかった。
でもシャイな俺には会う勇気なんてなくて。
聡に連絡してみた。
そしたら急いできて
聡「急すぎでしょ！寝てたらどうすんの」
怒られた。
拗ねながら外で話そうとベンチまで誘導した。
聡はなんだか浮かない顔をしてる。
「体調大丈夫？？｣
と聞いてみたら
聡「うん。もうお仕事もできるよ！」
なんて返ってきた。
じゃあAちゃんしかないじゃん。
思ったことを伝えてみると
え？とかしかかえってこない。
聡「なんでAなのさ……」
なんて
「見ればわかる」
って言うとまた
「え？」って。
面白い。
冗談まじりに何でもわかるって言ってみた。
まぁほんとだけどね。
そしたら気を許したのか話し始めた。
聡が恋するなんて思ってなかった。
「……俺は反対するつもりはないよ。
先輩でも結婚してる人はいるんだし。
……恋なんてしようと思ってすることじゃないから。
がんばりなよ。」
ちょっと間をあけてしまった。
でも心配かけないように笑ってみせる。
だって俺も落ちちゃったんだもん。
好きになっちゃったんだもんAちゃんのこと。
他のメンバーだったら名前もうる覚えだろう。
でもしっかり覚えてる。
寝てる君をみて一目惚れ。
起きてみたら関西弁。
飾らない性格。
顔も普通なのかもしれない。
けど俺にはフィルターがかかってるかのようにかわいくもきれいでもある。
でもシャイの俺には話しかけるなんてできなくて。
聡とも仲良くて。
……両想いで。
だから
できない恋なら応援しようっておもった。
だから背中を押した。
でも少し悲しくて。
そしたら聡が見透かしたかのように帰るチャンスをくれた。
だから俺は明るく
じゃね
なんて言って病院をでた。
かっこつけてみたけどなんか情なくて。
さよなら俺の恋。
がんばれ聡。
・
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作者名：くるくるみんと | 作成日時：2016年7月12日 18時
