アイドルな君と病気の私。 (ページ26)

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あいにくしげは器具を運んでて追いかけてこなかった。

今までは心のどこかで

「誰かに気づいて欲しい」

っておもってた。

でも今日はちがって。

誰も知らないような空き部屋を探し回し

そこへ入った。

『うっ……なんでっ……』

ポロポロと涙がこぼれてくる。

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こんなにもくるしかったっけ？

もう会えないっておもっただけで。

こんなにも涙って枯れなかったっけ？

限界を知らなくて。

こんなにも痛かったっけ。

聡ちゃんの事思うだけで

こんなにもすきだったっけ？

聡ちゃんの事。

どうして今なんだろう。

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？「Aーっ。」

『えっ…』

そこには担当の神ちゃんでも

追っかけてきてたしげでも

仲のいい美勇人でも

原因の聡ちゃんでもない。

『のんちゃん…』

のんちゃんだった。

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