生贄のはずが妖かしの嫁に！？ (ページ8)

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8話　「攫われた嫁」ページ8

どれくらいいるんだろう…数分？数十分？数時間？わからないがずっと真っ暗な部屋の中にいる。

満花「夜月…来てくれないのかな…」
まず私がいないことに気づいているのだろうか？
それとも、気づいているけど私が心配じゃないとか？いや…夜月に限ってそんなことはないはず…

…お腹すいたなぁ。何も食べてないもんなぁ
あれから扉を開けた人も来ないし…もしかして私忘れ去られてる？勝手に攫ったのに？

そう考えていると足音が聞こえた。
来たのかな？今度は起きておいて見ようかな。攫った妖かしの姿を見てみたいし。
数分後に扉が開かれた。久々の光だ、眩しいな…妖かしの姿が見えないじゃない…でも大きいな…

??「起きてやがるじゃねえか」そうつぶやくとその妖かしは降りてきて私の前にたった。でか！？
鬼だ…え？何で降りてきたの？混乱していると鬼は私に向かって話を振ってきた。
??「おい。お前はあの旦那の所に居たいのか？」

ん？どういうこと？旦那って夜月のこと？夜月のこと知ってるの！？じゃあなんで…
そう考えた時私は思い出した

(旦那様がそんな物食べるわけないじゃないか)(そもそもあやつは誰なのだ？)
…そういえば秘密事項だったみたい？信用してる人にしか話してないのかな…
ということはこの妖かしも私は夜月の嫁って気づいてない？いや…私は友達感覚なんだけどね？

満花「貴方誰なの？」すると鬼は大きい手で私を握って顔に近づけた、
??「質問を質問で返すな、頭が悪いやつだな。旦那と一緒に居たいのかと聞いているんだ」

…失礼だなぁでも今のは私が悪かったんだけどさ…そんな言い方はなくない？もっと他の…
??「聞いているのか？！お前は！旦那と一緒に居たいのか！」
満花「ひゃぁぁ振り回さないでよ！聞いてるっ聞いてるからぁぁ」
叫ぶと手を止めてくれた。案外優しい？いやっ！誘拐してるんだから優しいわけないよ！

??「で？返答は？」う〜ん…私の居場所はそこしかないからなぁ〜でも私は邪魔なのかな？
満花「まぁどっちかと言うと居たいかな」すると鬼は驚いたように目を見開いた。
??「なぜだ？そなたは何故旦那にこだわる？」

満花「う〜ん…私の場所がそこしかないからかな。よつ…旦那も大切だしね」
??「そうか、振り回してすまなかったな。飯だ食べておけよ」…ご飯だ！…って
満花「出してくれないの？」

??「駄目だ。旦那が助けに来るまで待っているんだな。飯はしっかり食えよ」
夜月早く来てよ…