つめたいフリの裏側は [赤]

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次の日はまさに嵐だった。



私はどうも、綱引きが終わった直後のグラウンドの真ん中で倒れたらしい。



そりゃ、ちょっとした有名人にもなるわけで。













熱が下がったから登校したものの、



廊下を歩くと指差されるような気配には慣れられる気がしない。










目立たないように生きてきたのに...



でもまあみんなすぐ飽きるでしょ。



そして未沙からもがっつり怒られた。










「私聞いたよねえ！？」


「体調悪いんじゃないのって！！」


「もう、そういうのはちゃんと早めに言ってよー！」


「ごめん...」













怒られてるけど私の心配されてるんだから何も言えない。



小瀧と神ちゃんにも心配された。











「大丈夫やった？」


「A、頑張りすぎなんよ」


「あったかくしてしっかり寝えよ」











神ちゃんのお母さんみたいなコメント。



お母さんよりあったかいなあ。



だって、昨日一応マンションの部屋の前まで送ってくれたしげおかのこと、



「かっこいい...！」なんて言って、



熱のある娘をほったらかしとくんだから。














未沙は私をがっつり怒った後、



こっそり教えてくれた。











「Aが倒れた後、しげが運んでったんだよ」


「え...」








先生とかに車椅子で運ばれたもんだとてっきり思ってた。











「しーかーも、」


「なに？」


「知りたい？知りたい？」


「なに！？」


「その様子だとほんとに覚えてないみたいね」


「しげ、あんたのこと姫抱きで運んでったんだよ」











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