つめたいフリの裏側は [赤]

#13 ページ13

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いつもの通り、5人で帰り道を歩く。



私は未沙と、神ちゃん、しげおか、小瀧のちょっと後ろを並んで歩いていた。



未沙が小声で聞いてくる。

















「なあ、しげおか、どう？」


「どうって言われても...」


















ただ嫌われてはいるんだろうけど、



誰にでもやってる優しさが嫌いな相手にも出ちゃってます、って感じか。



私の微妙な表情を読み取った未沙がため息をついた。















「せっかくAにも春か！？って思ったのに」


「そんなんじゃないない！」


「だいたい、嫌われてるんだけどなぁ...」














へぇー、なんて、



自分から話を振ったわりに気の無い返事。



未沙と話していれば、駅まではすぐだ。



電車に乗るとまた、神ちゃんとしげおかばっかり話してて、



その神ちゃんも降りちゃうと、2人きり。














やっぱり普通の会話なんてできっこなくて、



息が詰まりそうだ。


















向かいにいるしげおかはずっと窓の外を見ていて、



...横顔、綺麗だな、



ってなに思ってるんだ私...！















嫌われてるんだろうけど、



しげおかが優しいことは優しい、し、



別に私は嫌いじゃない。



友達としてうまくやっていくには、



どうすればいいんだろう。














スクールバッグの紐を握りしめる。















しげおかのことを知ったいま、



しげおかに嫌われたままでいるのは、



私辛いみたいだ。













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