検索窓
今日:144 hit、昨日:133 hit、合計:2,619,555 hit

#37 ページ37

.










お昼ご飯を食べれば、



行動予定表には一言。



「海」とある。









早速みんな繰り出していくのだが、



私はあの水着をやっぱり着る気になれなくて、



未沙を引っ張る。











「ねえ、お留守番組、しよう」



でも、未沙にそんなん通用するはずもなく、



「行くに決まってるでしょ」



結局引きずられるようにして連行。










小瀧、神ちゃん、しげおかと合流して、



着替えたら再合流の約束までして更衣室へ。









「ねえー、着たくない」


「ここまで来て何言ってんのよ」









せめて、と羽織ったパーカー。



更衣室から出て行くときも未沙は水着だけで、



スタイルいいなあ、やんなっちゃう。











砂浜で、みんなが海へざぶざぶ入って行くのを見ている。



海、入りたいけど。



パーカー脱がなきゃいけないし。恥ずかしいし。










悶々としていると、後ろから声がかかる。



「入らんの」



「海嫌いなん」



見上げると、いつの間にか海を上がっていたらしいしげおか。











なんで、急に、普通に話しかけてくれるようになったんだろう。



嬉しいけど!そこは否定しないけど!











濡れた黒髪と割れた腹筋がきらきらして、



...やばい。直視できない。









「嫌い、じゃないけど」


「べつに俺はお前がおらんくてもええけど」


「...み、未沙ちゃん女子1人やん」









よりによってしげおかの目の前でパーカー脱ぐことになるとか。



...ありえない。










「しげー!!Aちゃんも!!」


「早よおいでや!!」










あろうことかこのタイミングで、



小瀧が私たちを呼び寄せる。



仕方ない、とパーカーを脱いだ。











歩きだしても、しげおかがいっこうについてくる気配がなく、



振り返ると、俯いているしげおか。



あまりにもその顔が赤いから、不思議になる。









「しげおか、暑いの?」


「...かわいい、」









そのまま、しげおかは海へ走っていった。









言われた言葉が遅れて脳で理解されて、



自覚できるほど顔が熱くなる。



言い逃げは、ずるいよ。









きらきらの海へ、入って行く。












.

#38→←#36



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2019 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4099人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

抹茶ラテ(プロフ) - もうほんっと甘酸っぱすぎでキュンキュン通り越してギュンッギュンしました!!こんな素敵な作品をありがとうございました! (2019年8月14日 0時) (レス) id: f561c365ea (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - 不器用だけど、とっても優しい重岡くんにキュンキュンしました!これからもfight! (2019年3月25日 14時) (レス) id: 21ade4ea86 (このIDを非表示/違反報告)
れんこ - 感動して目頭が熱くなりました、、 (2018年4月10日 21時) (レス) id: 3120da164d (このIDを非表示/違反報告)
TTR(プロフ) - とても面白かったです!感動しました!これからも頑張ってください! (2018年3月4日 12時) (レス) id: 7ecb9e6c11 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - すっっごい感動しました! 涙が止まりません笑 楽しませていただき、ありがとうございました♪ (2018年2月16日 16時) (レス) id: a0bd5d5d2f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ましろ | 作成日時:2016年12月15日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。