夏だ！祭だ！恋せよ乙女！�� ページ25
普通ならここでイケメンのヒーローが「こいつ俺の女だから」ってカッコよく助けに来てくれるシーンだけど、私の場合はきっと違う。
[やれやれ。さぁ出番だぞ、般若]
「なんだテメェ！？グガァッ・・・」
速すぎて一瞬何が起きたかはわからなかったが、チンピラの1人が腹を抑えて地面に倒れたのが見えた。
ウソッ！？本当に少女漫画みたいにイケメンのヒーローが来てくれた！？
私は驚いて顔を上げるとそこには、おばけ屋敷でも見た般若のお面。イケメンじゃなくてお面。
「絶殺」とドスのきいた低い声で呟き、般若はチンピラ達を1人残らず成敗してくれたとか。
「ヒィイイィ助けて！ガハッ！」
・・・そう、1人残らず。
返り血で赤く色付く般若のお面は私のトラウマになった。
窪谷須くん、お面で身バレしないからって暴れすぎだよ。
「謎の般若さんがすっごく強くてAちゃんを助けてくれたんだよ〜」
「Aが無事で良かったぁ！般若さん・・・一体誰なんだろうね」
「喧嘩の強い仮面の男、か・・・ぜひ俺の支配下に置き、一流のソルジャーに育てたいな」
[海藤、お前は気づけよ・・・]
「そ、そんなことがあったのか〜」
[窪谷須お前はお面なくてもなれるだろ般若]
「お！転校生！お前服にケチャップ付いてんぞ！」
「！？お、おう！ちょっとトイレ行ってくっからよ！オメーら先に花火んとこ行っとけよ」
「助けてくれてありがと、般若さん」
トイレから出てきた窪谷須くんに声をかける。私が外で待ってたことに驚いたのか窪谷須くんは少し目を丸めた。
「あれだと俺ってわかんねーだろ？目良さん達居たけど好きなだけ暴れられたわ」
嬉しそうに話す窪谷須くんは少年みたいだった。
「つーか、アイツらと一緒に行かなくて良かったのかよ？花火始まっちまうぞ」
「え？あっ、そうだね、般若がまた物騒なことしそうだったから見張りとか？」
一緒に花火を見たかったから待ってたなんて言えない。
「はっ、しねーよ、俺が喧嘩すんのはなァお前が・・・・・・まぁいい、早く行くぞ！」
意味深に途中で止めた窪谷須くんを横から見上げる。眉間に皺を寄せて顔を少し赤らめていた。
「来年もこよーね」
「おう！来年は俺も浴衣着てみるわ」
「ほんとに！？窪谷須くんの浴衣絶対似合うよ！」
「そーか？・・・来年は」
(2人だけで来てェなんて、俺が言えた義理じゃねェか)
いつか、浴衣を着た窪谷須くんと2人で並んで歩けたらいいな。
夏だ！祭だ！恋せよ乙女！完
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あひー - (`・∀・´)ﾌｧｲﾄ! (2021年3月26日 13時) (
レス) id: c62e9bede7 (このIDを非表示/違反報告)
mayukun(プロフ) - 、さん» ありがとうございます！ただいま作成中ですのでもう少々お待ち下さい！ (2018年3月9日 7時) (レス) id: 50657492af (このIDを非表示/違反報告)
、 - この作品好きです！更新頑張ってください！亜蓮様様 (2018年3月8日 15時) (レス) id: 38612e749b (このIDを非表示/違反報告)
mayukun(プロフ) - ゆーさん» コメントありがとうございます！不器用だけど一途な窪谷須くんを表現したかったので、そう言ってもらえてめっちゃ嬉しいです(*^^*)私更新遅いのですごく申し訳ないんですが、更新頑張ろうと思えました！ありがとうございます(*^ω^*) (2018年2月28日 23時) (レス) id: 50657492af (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - この小説、とても大好きです。窪谷須くんの不器用な感じとかすごく上手に表現してくれていて、更新が本当に楽しみです(*¨*) (2018年2月28日 22時) (レス) id: e5599beee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayukun | 作成日時：2018年1月10日 22時
