夏だ！祭だ！恋せよ乙女！�� ページ22
浴衣に下駄スタイルでいつもより歩くのが遅い私に合わしてくれてるのか、窪谷須くんはいつもよりゆっくりと歩いている気がした。
遠くの方で聞こえる知予の悲鳴。もう1人の高い声は海藤くんのかな？
結構先に進んでいるみたいだ。
近くだったら合流して海藤くんをイジってやろうと思ってたのに。残念。
おばけ屋敷の中はもちろん暗くて、横で歩く窪谷須くんの顔はうっすらとしか見えない。
あ、でもそのほうがいいかも。
表情が見えない方が素直な気持ちで話せる気がするし。
「ねぇ、なんで私と入ったの？」
「前みたいに気絶したら俺が運べるだろ？」
「あれは・・・文化祭のは、血まみれで人引きずってる窪谷須くんを見てビックリして気絶しただけで！途中のおばけ屋敷自体は別に全然・・・怖く・・なかったし・・・」
「会った時既に半泣きだった気ィすっけど？」
「気のせいだよ！別に怖くないもん！だってこれだってただの作り物だし」
「(瞬と同じこと言ってやがんな)へーーー怖くねーンだ？」
隣で歩く窪谷須くんがニヤリと笑ったのが見えた。悪そうで嬉しそうな笑顔だこと。
こうなったら意地でも大丈夫なフリしてやる。
「きゃー！怖〜い！助けてー！ギュッ」なんて知予みたいに可愛いことできないし。
冷静で余裕の表情で大人な女だってところ見せてやるんだから！
ほら、こんなコンニャクとか、全然怖くないし。あの鬼の顔も、ガチでキレた窪谷須くんに比べたら、全然怖くないし。
「て、あれ、窪谷須くん・・・？」
振り返るとそこに窪谷須くんの姿はなかった。さっきまで隣を歩いていたはずなのに。
床を見ると窪谷須くんの眼鏡。
どういうこと？
「ぁあああああぁぁあ！！！」
低い悲痛な叫び声、て、あれ？これ窪谷須くんの声じゃ？
「窪谷須くん、どこ行っちゃったの？」
窪谷須くんの眼鏡を握りしめ辺りを隈なく探す。
「やだ・・・1人に、しないで」
ズザッと足音が聞こえ振り返るとそこには、
薄暗いおばけ屋敷にぼうっと浮かび上がる白い般若のお面、
「あぁあぁぁぁああぁあ」
般若のお面が雄叫びをあげながらこちらに向かってゆっくり、いや、走ってきた。
「ぃっやーーーーーーー！！！！」
私は冷静で余裕なフリ・・・なんてできず、全くもって可愛くない悲鳴をあげて逃げ出した。
----あとがき----
文字数制限があるので話ぶった切りまくりですみません。
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あひー - (`・∀・´)ﾌｧｲﾄ! (2021年3月26日 13時) (
レス) id: c62e9bede7 (このIDを非表示/違反報告)
mayukun(プロフ) - 、さん» ありがとうございます！ただいま作成中ですのでもう少々お待ち下さい！ (2018年3月9日 7時) (レス) id: 50657492af (このIDを非表示/違反報告)
、 - この作品好きです！更新頑張ってください！亜蓮様様 (2018年3月8日 15時) (レス) id: 38612e749b (このIDを非表示/違反報告)
mayukun(プロフ) - ゆーさん» コメントありがとうございます！不器用だけど一途な窪谷須くんを表現したかったので、そう言ってもらえてめっちゃ嬉しいです(*^^*)私更新遅いのですごく申し訳ないんですが、更新頑張ろうと思えました！ありがとうございます(*^ω^*) (2018年2月28日 23時) (レス) id: 50657492af (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - この小説、とても大好きです。窪谷須くんの不器用な感じとかすごく上手に表現してくれていて、更新が本当に楽しみです(*¨*) (2018年2月28日 22時) (レス) id: e5599beee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayukun | 作成日時：2018年1月10日 22時
