契約 〖bill!Sans〗✣ ページ9
✣ヤンデレだと思う
薄暗い、明かりは蝋燭だけの部屋、床に描かれた魔法陣。
……本当にこんなテンプレ的なもので悪魔なんて召喚できるのだろうか。いかにも中学生が考えそうだ。
しかし、私は両親を殺 したものに復讐するためなら、文字通り悪魔に魂だって売ってやる。これが無駄だったら別のことを試せばいい。今はとにかく、可能性が0%じゃない限り私はなんだってやるだろう。
そうと決まれば考えている暇なんてないのだ。ただでさえずっと手探りなんだから。
そう思い、私は魔法陣の中心に自らの血を垂らした。
血が床に落ちた時、突然部屋全体が眩い光に包まれ、私は思わず目をつぶった。
暫くして光が弱くなっていき、私は目を開けた。
目の前には如何にも紳士ですよと言わんばかりの格好をしたスケルトンがいた。
………幻覚じゃないよな？まさか本当に出てくるとは思わなくて唖然としている。きっと今の私の顔はすこぶる間抜けだろう。
「お前が俺を召喚したのか。理由があって呼んだんだろ？ほら、言ってみろ」
『………私の両親を殺 した者に、復讐するためです。どうか力を貸してください』
「復讐とは随分とくだらない理由だが、いいだろう。受けてやるよ。ほら、契約書だ。ここにサインすれば契約成立さ」
そう言って奴はかなり分厚めの契約書を寄越した。
一応読んでおくか………
………ふむ、1ページ目には契約書にありがちな内容ばかりだな。2ページ目は……ん？1ページと変わらなく無いか？これは内容が全く同じだと？？
3ページ目も同じだ。
私は契約書をパラパラとめくって一通り目を通した。
が、書いてあるのはどれも1ページ目と同じ内容だった。
これなら全然余裕だ。サインしてしまおう。
「OK。契約成立だ。今日からよろしくな？A」
『よろしくお願いしますね』
「それじゃあ、早速式の準備でもしようか」
『は？？』
まずい、何を言っているのかが全く理解できない。式？なんの式だ？儀式ならもう済ませたはずだが。
「何を言ってるのか分からないって顔だな。面白い。式ってのはもちろん結婚式のことだよ。ほら、契約書の43ページに書いてあっただろ？」
契約書の43ページ？
私は彼の見せてくれた契約書を見て愕然とした。
他の者に姿を見せてはいけない？そんなものが入っていたの？さらには、永遠に添い遂げること？結婚ってそういう事だったの？
どういうトラップなのだろうか。
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アルストロ(プロフ) - いちごれもんさん» コメントありがとうございます！！何せ自分がえらよん推しなものでして…これからも更新頑張りますね！！ (2月8日 23時) (
レス) id: b12591e4e7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごれもん - こういうちょっとマイナーなキャラの短編集ほんと助かります、更新楽しみに待っております…🥹🙌 (2月8日 21時) (レス) id: 1f387bf1d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬこ | 作成日時：2024年2月3日 12時
