雪降る街の訳あり家族【橙】 (ページ6)

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6話ページ6

Pink Side

康二の目が覚めたのはあれから2日経った昼間の事だった。

ちょうど休みだった俺が康二の様子を見る番で携帯でアニメを見ながら冷えピタが乾けば変えて、部屋を定期的に換気する

そんなことをしてたまに手を握ったり、康二のことを眺めたりしてたらぴくりと手が動いて、目が開いた

｢こ、康二？分かる？｣

驚きで止まってた俺だけど、とにかく確認しなきゃと声をかける

ぱちぱちと瞬きした康二は俺の姿を捉えるや否やバタッと布団から抜け出て正座したまま頭を下げた。

｢康二！？大丈夫だから、大丈夫だよ｣

急な反応に戸惑うけど、ふぅと深呼吸して仕事の俺に変わる。

｢……康二、頭は上げれる？｣

カウンセラーの俺だからできることだってある

優しく、怖がらせないように

｢俺の名前は大介って言うんだ｣

｢……ッ｣

土下座のまま康二は動かない

心なしか震えている気がする、

｢康二は何が怖い？ここには俺しかいないよ？｣

康二は恐る恐るといった様子で頭を上げてキョロキョロと周りを見渡す

｢大丈夫でしょ？｣

やんわり笑いながら手を広げてあげると

そそっと近ずいてきた。

そして俺の前で止まって顔色を伺うように見てくる

この反応は明らかに……

｢康二、大丈夫｣

目を見てしっかりと伝えると康二はこくっと小さく頷いた。

まだ、触れられはしないけど

康二のことを少しだけ分かった気がする