Snow Orange 《Ⅲ》 (ページ5)

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Yellow Side

楽屋を飛び出してしまった康二のあとを追いかける人はいなくて、急に静かになった楽屋で8人が立ち尽くす

｢…ねぇ｣

そんな楽屋に響いた少し高めの声はSnowManの最年少ラウールで

｢これほんとに康二くんがやったと思う？僕は思わない！康二くんがカメラを心から好きなの知ってるから！みんなの笑顔を撮りたいのを知ってるから！｣

涙をこぼさないように目に力を入れてしっかりと俺たちを見ながらそう言ったラウール

目の前に広がる写真は、康二の写真からいつも見えるキラキラした感じもワクワクした感じもなにも感じない

康二の写真じゃない

ひとつの考えに思考がまとまった時

俺の足は康二が出ていった方へ動き出した。

バタバタとみんなで康二を探す

携帯も楽屋に置きっぱで連絡手段はない。

どこの階も見て回ったのに、康二の姿は見当たらない

最後の最後とスタッフさんが用具庫として使用しているフロワへ足を向ける

俺たちが使うフロワと違ってどこか埃っぽい。

一つ一つ確認して残り1つとなった時

中から何かが倒れる音が聞こえた