Bad Day Orange 《Ⅰ》 (ページ7)

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ひとりじゃないページ7

*リスカ

Purple side

あいつが、康二がSnowManに来た時。

いつも長袖なことにみんなも薄々違和感を感じていたらしい。

今となっては理由なんて分かりきってて、分かってるのに何もしてやれないのが悔しいのだけれど。

｢康二｣

いつになく大人しく楽屋に入ってきた康二の服装はオーバーサイズの長袖パーカー。

康二の手を引いてソファに座らせて左の袖をもくればテーピングの施された腕があらわになる。

このテーピングは下の包帯を隠すためのもので、下の包帯は康二が苦しんだ傷跡を隠すためのもの

全く抵抗しない感じをみて、そろそろ限界だなって楽屋にいるみんなが思った。

照がそっと楽屋を出ていって、俺は目の前でただ静かにテーピングを見ている康二を抱きしめる。

｢こーじー？力抜こっか｣

ガチガチに緊張した体をそっと撫でながら優しく話しかける。

康二の手がカタカタと震えているのが見えて摩っていた片方の手を康二の手に持っていく。

力が抜けたと思ったらそのままくたっと倒れてきたから、ソファに寝かす。

タイミング良く照が帰ってきて仕事は延期に。

みんなが眠る康二の頭を撫でて楽屋を後にし

眠る軽くなった康二を背負って回してきてくれた照の車に乗って俺の家へ急いだ。