Bad Day Orange 《Ⅰ》 (ページ22)

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ふかふかのベッドページ22

*不眠症

Green side

康二が寝れなくなって既に何週間も過ぎようとしていた。

病院に行くと言いつつも全く行く様子がなく。

寝れたか聞けば最近嘘をつくようになった。

｢康二、ここおいで？｣

ソファに座って膝を叩く。

康二はふらりと歩き出すと、重たそうな体をソファに預け、頭をゆっくりと俺の膝に置いた。

眠たいけど寝ようとすると目が冴える。

どうにもならない悪循環。

みんなも心配そうに見守っている。

俺のお腹におでこをぐりぐりと押し付けて睡眠不足から来る頭痛を和らげようとしているのがまた可哀想だった。

｢康二、帰りお仕事ないよね？｣

｢…んｯ｣

もう、病院に俺が連れていくしかない。

多分一人で行くには溜め込みすぎている。

ほんのりと熱を持った手が俺のお腹周りをぎゅっと抱きしめるとそのまま目を瞑った。

少しするとすーすーと寝息が聞こえてきて今日で初めてほっと胸を下ろした。