Bad Day Orange 《Ⅰ》 (ページ2)

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Black side

ラウが医務室に行き仕事も終わってみんなが帰るムードでいた時だった。

｢あれ、康二知りません？｣

みんなから離れて何も言わずに行動することが無い康二の姿が見当たらない

みんなも知らないと首を振る

トイレ？にしては長い

ラウのところ？だとしたら誰かに言うだろうし

｢ちょっと俺探してきます！｣

何となく嫌な予感がして楽屋を飛び出して来た道を走りながら戻る

長い廊下に差し掛かった時奥の方から忙しない呼吸音が聞こえてきた。

急いでその音のする方向へ走る

｢康二！｣

見えてきた姿はさっきまで一緒に撮影していた康二だった。

｢康二！分かる？｣

一向にこっちを見ない康二に不安になる。

その間も康二の呼吸は早くなる一方で時折ﾋｭｰとすきま風のような音がする

喘息？でもそんなこと聞いたことないし

反応のない康二に背中を擦りながら声をかけているとふっかさんと舘さんが走ってきてくれた。

｢こーじー？ちょっと楽な姿勢とるよ？｣

ふっかさんがそっと前かがみで下を向いていた康二の体勢を自分に寄りかからせる形にする

舘さんはタオルと水を持っていて康二の口にタオルを当てた

｢こーじーゆーくりな、そーそー、できてるできてる｣

ふっかさんと舘さんが介抱し始めて10分も経たないくらいで康二の息が整いだした

｢めめ、多分康二ラウの過呼吸移っただけだから大丈夫、ね、そんな顔してたら康二が心配する｣

少しすれば康二の呼吸が普通に戻りくたっとふっかさんにもたれた