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楽屋にみんな集まって康二を落ち着かせる。
仕事は一時中止。
スタッフさん達があいつを警察に突き出しに行き、岩本くんとふっかさんは滝沢くんに話をしに行った。
あべちゃんと佐久間くん・ラウールは飲み物を買いに行き、翔太くんや舘さんはマネージャーさんに話を付けに
俺はヒソヒソと泣いている康二を抱きしめてそっと背中を摩る。
服を握る手が震えているのも、声を出さずに泣くのも怖かったから。
だから俺は康二の恐怖をできるだけ取り除いてあげる役目。
「康二、大丈夫、大丈夫だよ」
「…ッヒック…ッ」
優しく声をかけながら頭も撫でてあげる。
手首には赤く残る跡も見える。
どれだけ怖かっただろうか
「康二、もう俺の傍から離れないで」
俺も、怖かった。
見つけた時、喉がひゅっと鳴った。
息を忘れるほど、怒りが湧いた。
もう、誰にも康二を触られたくない。
「康二…」
「め、め」
泣きはらした目は真っ赤で花もほんのり赤く染ってる。
見上げてくる顔は可愛いけど、康二の言葉を待った。
「あり、がとう」
康二の声が鼓膜をふるわせた時。
より一層の力でぎゅっと抱きしめて。
「大好きだよ」
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作者名:暁紫 | 作成日時:2021年9月21日 20時