あなたは聞き分けが良すぎる【めめこじ】 (ページ11)

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病院で暴れたのも覚えとって、身体中に人の手がはう感覚も覚えとる。

俺は汚いそう自覚してまうと、何もかにもどうでも良くなって

みんなもこんな汚い俺と関わらん方がええそん思うと動くことも何もかもめんどくさくなった。

｢康二、おはよう｣

｢康二、今日はいい天気だね｣

｢康二、大丈夫だからね｣

めめは、いつもそばにいてくれた。

こんな俺のそばに

やからかな、ある日突然現実を帯びた感情がぶわっと身体中を巡った。

｢康二、どうしたの？悲しくなっちゃった？｣

無意識に流れる涙を止めようともせず、拭うこともしない。

めめが俺の方に手を伸ばしてそっと目を頬の涙を親指で拭ってくれる。

｢康二、おかえり｣

初めて目を合わせた。

少し疲れた目をしためめ、疲れさせたのは俺？

｢め、めｯ｣

久しぶりに声を出すと喉が痛くてかわいた声しか出んかったけど、めめは目元をくしゃっとさせて泣きながら笑って俺を抱きしめてくれた。

｢康二、辛い思いさせてごめん。俺が、気づかなきゃいけなかったｯ｣

めめの腕に力がこもる。

あいつとは違う温もりと、優しい匂いに包まれて

｢康二、頑張ったね｣