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Liar13 ページ39

食事がすんだので、支払いを済ませようと立ち上がる。

察しの良いコナン君は、「ごちそうさまでした。Aさん、またねー」と一足早くポアロを後にしていた。


とはいえ、先輩に払わせるととてつもなく空気が凍りそうな気がしたので私がレジに向かう。

「急に押し掛けてごめんなさい」

安室さんの立場なら、絶対に迷惑だよねー―

「構いませんよ、またいつでもいらしてくださいね。次からは、ぜひ、Aさん、おひとりで」

うん、前言撤回。安室さんはいつもの人好きのする穏やかな笑みを浮かべ、お釣りを返すついでに私の手の甲にキスを落とす。


なるほど、安室さんは火に油を注ぐタイプの人のようだ。
昨日まで全然そんな人だとは思ってなかったんだけど。


「彼氏とけんかして困ったら、いつでも僕に電話をくださいね。すぐにご自宅まで迎えに行きますよー!」

と、誰もが振り返るような甘やかな笑みをその綺麗な顔に浮かべ、手をひらひら降って見送ってくれた。


彼氏ではない、っていうとまた話がややこしくなるのでもはや否定もできない。

そして、「僕は君の家を知っている」という情報を短文の中にさらりとこめるのもやめてほしい――。


私はどうしていいかわからずに、沖矢先輩を見上げる。いつもと寸分たがわぬポーカーフェイスを取り繕ったような穏やかな笑みを浮かべた彼は私に手を伸ばす。


この手を掴んだら、どこに連れて行かれるのか――


先がわからぬままそれでも私は、他に縋る場所がどこにも見当たらずその手を掴むしかなかった。

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設定タグ:安室透 , 沖矢昴 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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まつり(プロフ) - byate959さん» リクエスト、ありがとうございます。本編(沖矢さんルート)終了後、番外編で分岐点までさかのぼり、安室さんルート書ければと思っていますー!まずは本編頑張りますね。 (2022年6月15日 10時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
byate959(プロフ) - 沖矢さんルートが終わったら、どこかのタイミングで安室さんルートが読みたいです。どちらのルートもありで (2022年6月15日 9時) (レス) @page38 id: 8b6f74a7e0 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ゆうらさん» 応援ありがとうございます!沖矢さんルートで書きますね。更新、頑張ります。 (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ぽむさん» ありがとうございます!今回は沖矢さんルートで書かせていただきます! (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 黒杏さん» はじめまして。気に入っていただいて本当に嬉しいです。沖矢さんルートで書きますね! (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2022年6月8日 8時

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