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Liar7 ページ33

「こちらへどうぞ」

案内されたのは、四人掛けのテーブルだった。
私は先輩の向かいに座る。先輩の隣にはコナン君が座った。

「ご注文は何になさいますか?」

安室さんは私だけを見て問う。

「えーっと……えーっと。じゃあ、オムライスにしよっかな。
 コナン君何食べる?」

「じゃあ、僕もオムライスにしよっかな。後、オレンジジュース!」

コナン君はいつも以上に子どもっぽくそう言った。
ニコニコしているコナン君にこの凍り付いた空気は見えないのだろうか……。
まあ、見えるわけないか。小学生だもんね。


「ホットコーヒーで」

先輩はそっけない。


「かしこまりました」

「ねえ、先輩。夕食も食べないなんていいませんよね?」

食事を頼まない先輩がちょっと心配になる。

「いつももっと遅い時間に食べるんです」

それもそっか……。いつもなら研究室にいる時間帯だもんね。

「コーヒー、お持ちしました。Aさんはこれ、僕からです。いつもの」

いつもの――って、わざわざつけて先輩にアピールするのやめてください。

安室さんは私の前にココアを置く。そして、先輩の目の前にもホットコーヒーを置いた。


それがまるで鏡の中みたいに見えて、私はその光景に違和感を覚える。


私のココアのカップは、右に持ち手がくるように置いているのに、先輩のコーヒーカップは先輩から見て左手に持ち手がくるように置いたからだ。


優雅な手つきで置いているのだから、安室さんが急いで置き方を間違えた、ということはないだろう。

「コーヒーをイギリス式で置くとは、珍しいですね」

先輩は丁寧な口調でそういうと、取っ手を半分回し自分から見て右側に向けなおして持ち上げた。

安室さんは何も言わずに一礼して去っていく。


ほんっと、いつ見ても先輩が飲み物を飲む様子は絵になる――。
私は先週から何度目かになる、先輩がコップで熱い飲み物を飲む姿に見惚れてしまう。

絶対にテレビCMとかに起用したら映えると思うよ!ポスターにして家に飾っておいてもいいくらい。




そんなことを思いながら、自分もココアを持ち上げて口にしたときに、突然小さな「先輩の秘密」に気が付いてしまった。

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設定タグ:安室透 , 沖矢昴 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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まつり(プロフ) - byate959さん» リクエスト、ありがとうございます。本編(沖矢さんルート)終了後、番外編で分岐点までさかのぼり、安室さんルート書ければと思っていますー!まずは本編頑張りますね。 (2022年6月15日 10時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
byate959(プロフ) - 沖矢さんルートが終わったら、どこかのタイミングで安室さんルートが読みたいです。どちらのルートもありで (2022年6月15日 9時) (レス) @page38 id: 8b6f74a7e0 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ゆうらさん» 応援ありがとうございます!沖矢さんルートで書きますね。更新、頑張ります。 (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ぽむさん» ありがとうございます!今回は沖矢さんルートで書かせていただきます! (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 黒杏さん» はじめまして。気に入っていただいて本当に嬉しいです。沖矢さんルートで書きますね! (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2022年6月8日 8時

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