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花束3 ページ17

火曜日も朝から雨だった。

はぁ、大学に行くの憂鬱――。
でも、こんなことで休むわけにはいかないよね。
米花町を選んだのは、駅から近いわりに家賃が安かったからなんだけどそれは「治安が悪いから」っていう理由があったのかもしれない。

大学の近くに引っ越そうかなー。でも、バイトする時間なんてないから無理だよね、なんてことを考えながら朝ごはんを食べていた。

ピンポン

朝の6時にインターフォンが鳴ることなんてある? 宅配便だってまだ来ない時間だよ?

私の心臓がどきりと跳ねた。恐る恐るみると――、沖矢先輩が爽やかに手を振っていた。

相変わらず首元の詰まった服を涼しげに来ているけれど、最高気温28度って言ってるけど大丈夫なのかしら。


あけるしか、ないよね?
私は諦めて、ロックを解除する。そして、先輩が上がってくる前に大慌てで服を着替えた。いくらなんでも、パジャマ姿では対応できない。

ノーメイクなのは、まあいっか。


私は玄関から顔を出す。

「おはようございます。先輩――どうしました?」

いくらなんでも早すぎる。

「お迎えに来ただけですよ」

「まだ六時過ぎです」

「知ってます。本当は電話で一報入れたかったんですが、あいにく私は知らないので」

――こんなことなら先輩に、電話番号教えておけばよかった――

「私七時前に家を出るんでもう少しだけ待ってもらってもいいですか? 玄関先で良かったら……」

いくらなんでも外で待たせるわけにはいかない。
それにしても、早すぎるよね?

「先輩、朝ごはん食べました?」

「朝はコーヒーだけなんです」

「――うっそ? そんなに背が高いのに? 絶対食べた方がいいですよ? 倒れますよ。
 散らかってますけど、パンで良かったら食べていきます? それとも和食派?」

朝ごはんを食べない人がいるって話には聞いていたけれど、実際に目にしたのは初めてだった。ちょっとびっくりして思わず先輩をリビングまで招いていた。

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設定タグ:安室透 , 沖矢昴 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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まつり(プロフ) - byate959さん» リクエスト、ありがとうございます。本編(沖矢さんルート)終了後、番外編で分岐点までさかのぼり、安室さんルート書ければと思っていますー!まずは本編頑張りますね。 (2022年6月15日 10時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
byate959(プロフ) - 沖矢さんルートが終わったら、どこかのタイミングで安室さんルートが読みたいです。どちらのルートもありで (2022年6月15日 9時) (レス) @page38 id: 8b6f74a7e0 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ゆうらさん» 応援ありがとうございます!沖矢さんルートで書きますね。更新、頑張ります。 (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ぽむさん» ありがとうございます!今回は沖矢さんルートで書かせていただきます! (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 黒杏さん» はじめまして。気に入っていただいて本当に嬉しいです。沖矢さんルートで書きますね! (2022年6月14日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2022年6月8日 8時

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