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195グラム ページ6

あれから数日が経過した――

「この前新しく広報に入ってきた人が沖矢さんと付き合ってるって、触れて回ってるけど大丈夫ですか?」

数日ぶりに会社に行くと、さほど用事もないのに部屋に来てくれた田中さんが、開口一番にそう聞いてきたので、昴さんと私は顔を見合わせる。

「根も葉もないことを言われても私は特に気も留めませんが」

昴さんは溜まっている手紙類を分けながら、顔も上げずに言う。
すっかり事務仕事が板についていて本当に助かる。

「ですよね――。誰が見ても沖矢さんが蘇芳専務にベタ惚れなのは明らかですし。あれほど好意が明らかなのは私の知る限り赤井さん以来です」

え、そうなの?
私の動揺に気づくこともなく田中さんは続ける。

「そもそも、社内恋愛を自ら吹聴するなんて程度が低いにもほどがあって嫌なんです。

 その点、音もなく社内恋愛をはじめて、解消した後も一切仕事に響かせないドライな蘇芳さんって私の理想ですよ!」

と、よくわからない方向から褒められた。――いや、褒めてる?むしろけなしてる?
多分その中のいくつかは勘違いだし、昴さんの眼鏡が一瞬光ったの、地味に怖い。

「さすがに半年も音沙汰ない恋人よりも、近くの熱心なイケメンに落ちそうでよね?」

今までよりも逆に意識した距離感があるから私すぐに気づきました!と笑顔で言われて私は危うく手に持っていたPC入りのバッグを落とすところだった。

さっきまで作業していたはずの昴さんが私の身体と鞄を支えてくれて事なきを得る。

「危ない……ほら、昨夜はろくに寝てないんだから今日は休めばいいって言ったじゃないですか」

私のPCをデスクにセットしながら意味ありげっぽく言うからドキッとする。

「ちょ……。すb……沖矢さん?」

昨夜はFBIの人たちと一緒に深夜まであれこれ打ち合わせしたせいで、あんまり眠れてないだけだからね?
何、この状況で誤解しか生まない発言してるの!

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まつり(プロフ) - 彩香さん» ありがとうございます!あれもこれも書きたくてなかなか完結しないのですが、のんびり読んでいただけると嬉しいです。 (12月11日 21時) (レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています!大変だと思いますがご自身のペースで続けて欲しいです!まつりさんの作るシーリーズ大好きです!!これからも頑張って下さい!応援しております。 (12月11日 18時) (レス) @page1 id: 933da0752b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2023年6月15日 16時

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