235グラム ページ46
「公安の人物を追いかけているということですか？」
昴さんからの質問に、
「ええ、そうよ」と私が頷いたのと
「どうだかな」とキッド君が言い捨てたのはほぼ同時だった。
微妙な空気が私たちの間に走る。
「今日は仕事で公安に行っていて、その時に名前を聞いたんだから間違いないわ。
あの男の名前はカラスダだって聞いた」
「アイツはウダだ。確かに公安の建物にも出入りしている。
でも、――それだけじゃない。
アイツの周りにいる人物はきな臭い奴らのことの方が多い。探っても名前がわからないような奴らばかりだ。
――そうして、それらの意図を手繰ると――」
キッド君はそこで言葉を切ってじっと昴さんの顔を見つめる。
「認めましょう、怪盗キッドの活動を。
でも、FBIの護衛付きですよ、そこは譲れません」
「いやだっつーの。なんで怪盗に護衛が居るんだよ。
そもそもFBIは管轄外だろ。ここは日本だぜ」
「FBIの活動は秘密裏ですが認知されています。公安とFBIとの間でひそかに協定を結んだことで」
昴さんは淡々と言った。
その協定はもう、風前の灯火では今にも消えそうではあるがそこまで教える必要はない。――ということなのだろう。
「それに、おそらく君が思っている以上にヤバい人物ですよ」
「んなの最初っから分かってるっつーの。
初代怪盗キッドを葬った人物たちと戦おうっつーのに、敵がヤバくねーわけがねーだろ」
言って立ち上がったキッド君(美女)の顔からは苛立ちと焦りが滲んでいた。
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まつり(プロフ) - 彩香さん» ありがとうございます！あれもこれも書きたくてなかなか完結しないのですが、のんびり読んでいただけると嬉しいです。 (12月11日 21時) (
レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています！大変だと思いますがご自身のペースで続けて欲しいです！まつりさんの作るシーリーズ大好きです！！これからも頑張って下さい！応援しております。 (12月11日 18時) (レス) @page1 id: 933da0752b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2023年6月15日 16時
