234グラム ページ45
「で? どうして君が怪盗とデートなんてしてたんだ」
数十分後、結局私とキッド君は工藤邸にいた。
あの後昴さんから降ろしてもらった私がキッド君に「どこにいるかあてがついているんでしょ? 尾行を続けようよ」って言ったせいだ。
有無を言わさず車に連れ込まれて工藤邸に連れ込まれた。
「デートなんてしてないってば」
「ほぉ、だったら何をしていたのか教えてくれてもいいですよね?」
にっこり笑いながら紅茶を目の前に置いている昴さんが怒っていることは良くわかる。
「私は気になる人を追いかけようと思ったの。
そしたら急にキッド君が私の腕を掴んで路地に連れ込んで尾行が無駄になったってわけ。
そうだよね、キッド君。
――君はどうしてウダを追いかけているの?」
はぁ、とキッド君はため息をつく。
ちなみに彼の姿は今も、OL風の美女だ。
「ホテルの時に張り込んでいた相手の一人もアイツだ。
悪いがこれは特ダネだから、怪盗キッドの活動を認めてもらえないなら簡単には教えらんねーな」
なんて拗ねた口調で言う。
美女の口から怪盗キッドの声と口調が出てきてアンバランスなことこの上ない。
なるほど――。キッド君は昴さんを巻き込んで、交渉したかったってわけか。
ふざけた気持ちだけで、私を助けて昴さんを挑発したわけではないようだ。
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まつり(プロフ) - 彩香さん» ありがとうございます!あれもこれも書きたくてなかなか完結しないのですが、のんびり読んでいただけると嬉しいです。 (12月11日 21時) (レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています!大変だと思いますがご自身のペースで続けて欲しいです!まつりさんの作るシーリーズ大好きです!!これからも頑張って下さい!応援しております。 (12月11日 18時) (レス) @page1 id: 933da0752b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2023年6月15日 16時