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218グラム ページ29

ねぇ、クリスマスまでには帰ってこれる……?

そんな甘い言葉しか用意していなかった私は、風見さんの声に面食らってしまう。

「あ……、蘇芳です。彼は仕事中でしょうか?」

偽名の多い零のことをうっかり名前で呼ぶこともためらわれた。

「ああ、ええ。今電話中でして」

「もし時間があればかけなおして欲しいとお伝えください。急務ではありませんので、彼が多忙でしたら――」

自分で言いながら笑いそうになる。零は聞くまでもなく多忙に決まっていた。
トリプルフェイスを持つ、降谷零が多忙でない時などあるんだろうか。

まさか、組織の仕事の途中に公安に顔を出しているなんて思わないじゃない。

「多忙でも君と話す時間くらいは取れる。
 いつでも電話してきていいと言っただろう」

電話を切る直前、受話器の向こうから柔らかい声が聞こえてきたので慌てて耳に当て直す。

「私だって、色々あるの!」

彼が公安でしか働いていないなら、私だって簡単に連絡する。
でも、組織の人としてメアリー(ママ)のことを見張っているっていうのなら話は別だ。

私は零の邪魔はしたくないし、メアリーのことだって守りたい。

上手く説明できない感情が涙になって溢れてしまう。

「――アイツと、喧嘩でもした?」

赤井、と言わなかったのは近くに風見さんがいるせいだろう。

「――知らない」

私がシュウと喧嘩くらいで、予定を変更するなんてこと、ないくせに。

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まつり(プロフ) - 彩香さん» ありがとうございます!あれもこれも書きたくてなかなか完結しないのですが、のんびり読んでいただけると嬉しいです。 (12月11日 21時) (レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています!大変だと思いますがご自身のペースで続けて欲しいです!まつりさんの作るシーリーズ大好きです!!これからも頑張って下さい!応援しております。 (12月11日 18時) (レス) @page1 id: 933da0752b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2023年6月15日 16時

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