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201グラム ページ12

社長からの話を聞いた後、私たちは某ホテルの会議室へ移動していた。

さっきのメンバーに加えてキャメルとリアムがいる。
さきほどの社長の話を伝え終えたところだ。

「Z社とはまた、大物が出てきたな」

Z社は19世紀から、アフリカ大陸某所にある某宝石(ミラクルストーン)の鉱山を抑えている歴史ある会社だ。世界でミラクルストーンの価格が安定しているのはZ社のお陰でもあった。(※実際の宝石名を出すと差し障りがありそうなので、ここからは架空の宝石名ですすめます。実世界のダイヤやエメラルド、ルビーのようなとある鉱石だと思ってお読みください)

「Z社の件、ある程度確信が持てる情報が入ったら、MI6に協力を願い出ることも可能です」と、私の隣に座る沖矢昴の姿のままの赤井秀一がジェイムズに言う。

皆それぞれに自分のもてる情報源を探り、情報の確証を見出そうとしているようで、各々が端末を叩いたり電話をしたりしはじめた。

パソコンも持ち込んでいない私は1人手持無沙汰だ。

眠気覚ましに熱いコーヒーを淹れたけど私はそのまま眠ってしまいそうだ。
昨夜同じ時間まで仕事していたのに、皆すごいよね。

うつらうつらしていたら

「A俺の膝を貸そうか? テーブルよりはずっと寝心地が良いと思うが」と耳元で囁かれたので慌てて首を横に振った。

なんなら眠気も若干吹き飛んだ。

家ならともかく、職場で何を言い出すのか。
時折シュウは私のことを小さな子供のように扱うよね――。

私は対等な恋人でいたいのに。

「眠らせるつもりが逆に起こしてしまったか。すまない」と、テーブルから顔を起こした私をみて、シュウが少し困った顔をした。

「ううん……。もしかしてシュウも暇? ちょっとだけお散歩したい。つきあって?」

彼は首元に手をやると声を変えた。

「ええ、情報が揃うまでは特にやることもないので構いませんよ。英国フェアの文字も見えましたし、私たちは優雅に紅茶でも飲んできましょうか?」

私たちは許可を取って会議室を抜け出した。

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まつり(プロフ) - 彩香さん» ありがとうございます!あれもこれも書きたくてなかなか完結しないのですが、のんびり読んでいただけると嬉しいです。 (12月11日 21時) (レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています!大変だと思いますがご自身のペースで続けて欲しいです!まつりさんの作るシーリーズ大好きです!!これからも頑張って下さい!応援しております。 (12月11日 18時) (レス) @page1 id: 933da0752b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2023年6月15日 16時

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