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106グラム ページ15

信号待ちの時にちらりと横を見れば、昴さんは俯き気味に眠っていた。
さすが、有希子さんが気合を入れて造形しただけあって、眠ってる横顔すらかっこいい――。

ほんっと、1つの人生でかっこいい姿を2つも手に入れてこの人いったいどこに向かっているのかな。

さっきリアムに見せてもらった長髪姿もかっこよすぎてクラッとした。
どう考えたってモテまくるだろうに――どうして私なんかに固執するんだろう。

地下駐車場に車を止めても、シュウは起きる気配がない。

よほど緊張状態が続いていたのだろうか。
そうまでして徹夜で仕事をしないといけないなんて、気の毒すぎる。

「リアム、遅くなってごめんなさい。今、セッティング中ですか?」

「ああ、先に始めてるよ。君は?」

「それが――もう少しかかりそうで。すみません。せっかく来日してもらったんだから、早く部屋に向かいたいんですけど」

トラップのコードは一部リアムから情報を得てそのまま使っているので、詳しく教えてもらえればと思っている。

やっぱり、電話やメールよりも直接話をした方がわかりやすいことってあるだろうし。

「できることをやっておくから構わないよ」

See you soon.と電話が切れた瞬間に私のスマホは隣の席から没収された。

「シュウ、起きたんだ。もっと眠っていても良かったのに――っ!!」

ぎゅうと身体を抱きしめられて、息もできないような深いキスに口をふさがれた。

ばたついても全く力を緩めてもらえない。

やっとのことで放してくれた彼は相変わらずとても心配そうな哀しそうな眼差しで私を見る。それはまるで迷子の子供のようだった。

「ねぇ、本当にどうしたの? 何があったの? 話してくれないとわからないんだけど」

「君のことが好きなだけだ」

すごく真剣なまなざしで、なにわけのわからないことを言っているんだろうか。
そんなのもう、半年も前から知っているし、だからこうやって付き合っているのに。

「私だってシュウのこと大好きだよ。知ってるでしょ?寝不足がたたってるんじゃない? 部屋を取るからもう少し眠って」

そう言うと「そんなにリアムと2人きりになりたいのか?」と真剣に絡んでくるからたちが悪い。

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まつり(プロフ) - ユーキさん» コメントありがとうございます。そうなんですよ。赤井さん滅多なことでは嫉妬しなさそうなのでシチュエーション作るのに手間がかかりました(笑)更新頑張ります!もちろん、読んでいるあなたが夢主ちゃんですよー! (2023年4月21日 11時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
ユーキ - 最高です!赤井さんが嫉妬するとかヤバい!夢主ちゃんになりたいよぉ!更新楽しみにしてます!応援してます (2023年4月21日 11時) (レス) @page20 id: 7dd99af247 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2023年3月30日 11時

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