102グラム ページ11
「髪、長くてびっくりしました」
短い打ち合わせとスケジュールの確認を済ませた後、素直にそう言えば、リアムはブラウンの瞳を一瞬丸くした後、微笑んだ。
「シュウが俺の許可も得ず、勝手に切ったからな。腹いせだ」
「腹いせって……。ふふ、仲が良いんですね」
「似合ってるのにもったいないと思っただけだよ。写真見る？」
なんて、見せてくれるから、私は思わず目を輝かせる。
隠し撮りされたその写真は、髪の長いシュウが煙草に火をつけているところで、もはやこんなの誰が見たって惚れるに違いない。
多分、恋人の欲目とかじゃない、ヤバい。
「うわ、話には聞いてたんだけど、ほんっと、めっちゃカッコイイ！こんなの誰だって惚れちゃうじゃないですか」
「だろ？存分に惚れるといい」
リアムは友人を褒められて嬉しいのか、楽しそうに微笑んだ。
【赤井Side】
「シュウごめんなさい。離すと長くなるんだけど突然リアムが来日することになって、Aが今、1人で迎えに行ったわ」
「――は？」
電話越しで聞く、ジョディの話はまるっきり要領を得ない。
徹夜明けでこちらの理解度が低下しているだけなんだろうか。
「詳しく話したいんだけど、今から会議で電話の持ち込みNGなのよ。時間と場所はメールしておくわ。気になるなら自分で行って」
そんなの、行くに決まってんだろ――。
あのリアムだぞ？
AのGPSを辿って2人がいる場所に辿り着くのは造作もなかった。
混みあった店内でAの声が耳に入った。
『話には聞いてたんだけど、ほんっと、めっちゃカッコイイ！こんなの誰だって惚れちゃうじゃないですか』
驚いて一瞬自分の周りの全てが止まった。
君が面食いなのは知っているけれど、それにしても。
――惚れっぽいにもほどがあるだろ？
胸の奥が、じくりと痛む。
最初から独り占めなんてできない恋だと割り切ってはいるけれど――。
それでも、手放しで他の男を褒めている様子を目の当たりになんてしたくはなかった。
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まつり(プロフ) - ユーキさん» コメントありがとうございます。そうなんですよ。赤井さん滅多なことでは嫉妬しなさそうなのでシチュエーション作るのに手間がかかりました(笑)更新頑張ります！もちろん、読んでいるあなたが夢主ちゃんですよー！ (2023年4月21日 11時) (
レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
ユーキ - 最高です！赤井さんが嫉妬するとかヤバい！夢主ちゃんになりたいよぉ！更新楽しみにしてます！応援してます (2023年4月21日 11時) (レス) @page20 id: 7dd99af247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2023年3月30日 11時
