目が覚めたら私の恋人は赤井秀一でした3【名探偵コナン】 (ページ29)

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ペリドットの秘密2 ページ29

あれから、3日経った。

私は正式に「佐藤A」になったし、銀行口座もすんなりと開設できた。
新しい世界が切り開かれたようでうれしくなる。

昼間、一人で暇なのでジムの体験コースに顔を出したりもした。
夜の公園以外でも体が動かせるようになったら、楽しそうだよね。

昼間に過ごすなら、仕事だって始められそう。
何をやろうかなと、仕事情報誌を眺めてみる。

昴さんは忙しそうで、深夜にふっと目が覚めても隣に居ないことが少なくなかった。

――そして、あれから一度も――赤井秀一の姿にはなってくれない。

「あ、Aさんだ！」

ぼんやりと街の様子を見ながら歩いていると、制服を着た女子高生に声をかけられた。

「蘭さんと園子さん！」

そういえば、制服姿を見るのは初めてかもしれない。
2人で仲良く歩いていた。

「今、帰りなんです。良ければどっかでお茶していきませんか？」

「私が混ざってもいいなら、是非！」

私なんていなくても、2人で十分に賑やかに過ごせるだろうに。

「じゃあ、この前できたばかりのカフェに行ってみない？」

「あ、私も気になってたー。帰り道だしちょうどいいよね」

ぽんぽんと会話が弾む様子はとても微笑ましかった。