36グラム ページ41
直後、やたらとテンションの高い受付からの内線が入ってくる。
「あ、あの。名探偵の毛利小五郎さんがいらっしゃってるんですけど……っ」
――毛利探偵、有名人だもんね……。
動揺するのもよくわかるよ？
「代わってもらってもいいかしら？」
「もしもし？Aさん、大丈夫？ 心配でお父さんと一緒に来ちゃった！」と、蘭ちゃんの声が聞こえてきた。
「あ……うん、蘭ちゃん？ わざわざ来てくれたの？ ありがとう。帰り支度整えたらすぐに降りるね。5分だけ待っててもらってもいい？」
毛利探偵一人ならともかく、蘭ちゃんまで一緒だと言いくるめることができる気がしなかった。
完敗です……。
割と謎なんだけど、シュウは【毛利探偵とボウヤが一緒に居ると事件が起こるから心配】って認識なのに対して、零は【毛利探偵とコナン君のところに私が居るなら事件は起きたとしても必ず解決できるし安心】って思ってるんだよね……。
その辺、認識をすり合わせてはもらえないのかしら。
――いや、ダメか。
今日だって、事務所の空気あんなに凍り付かせていたのに、お互い一切喧嘩しているつもりなかったもんな……。
ナチュラルにずれてるの、なんとかならないの？
私が居なきゃダメなの？
いつの間にか、「三人でそろってなきゃダメなんだから」って思い込んでいるのは、零も私も、おそらくシュウも同じなのかもしれない。
そうじゃなきゃ、一晩2人揃って帰れないくらいでボディガードを頼んだりはしないだろう。
恋愛がここまで面倒で重たいと思ったのは初めてだ。
恋愛なんて、人生のスパイス程度のお楽しみだと思ってたのに。
いつの間にかなくてはならないメインディッシュにすり替えられている。
私は資料をそろえて下に降りた。
毛利探偵と蘭ちゃん、そして当然のようにいるコナン君が帰宅している社員たちの視線を浴びてないはずもなくて……。
「毛利探偵、わざわざここまでいらしていただき申し訳ありません。
田中さんも、待たせてごめんね」
「いえ、全く。毛利探偵から素敵なお話を聞かせてもらっていました。
ぜひまた、お話聞きたいですー！」と持ち上げれば、毛利探偵は美人な田中さんに対して鼻の下を伸ばしているし、蘭ちゃんはため息をついている。
そして、コナン君は好奇心が隠せなさそうな視線を私に送っていた。
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まつり(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！前回のキッドの時とはまた違うパターンでってイメージでしょうか。承りました。 (2023年1月30日 6時) (
レス) id: 6a01f04095 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 続編おめでとうございます、！この話大好きすぎてやばいです。リクエストは、ヒロインが赤井さんと降谷さん以外の男性と親しげに話していてそれにすごーく嫉妬で狂う姿が見たいです、、！ (2023年1月30日 2時) (レス) @page11 id: d7cfe12389 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 星良さん» こちらこそ、応援ありがとうございます。リクエストありがとうございますー！いいですね。私も見たい！是非書きたいと思います✨ありがとうございます。 (2023年1月29日 17時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
星良(プロフ) - 続編おめでとうございます！！ 今回も楽しく読ませていただいています✊ リクエストなのですが、、、蘇芳ちゃんが嫉妬？しているところがみたいです💦 (2023年1月29日 17時) (レス) id: 4e794d85df (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - やっちさん» やっちさん、こちらこそ、続きまで読んでもらってありがとうございますー！引き続き、よろしくお願いします。 (2023年1月28日 20時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2023年1月28日 15時
