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痕跡6―赤井side― ページ23
FBIの車を一台拝借して自分で走らせた。
キャメルは別の車でついてきてくれる。
警察は、むごたらしく殺された男たちについては、それほど深い調査をしていなかったようだ。
東京に実家のある青年Aと、北海道に実家のある青年B。
俺は、頭の中で、先ほど目を通した青年Aの資料の記憶をたどった。
株投資に不動産投資――。得体の知れない仕事を手掛ける青年A本人とは別に、実家の方は意外と裕福なのかもしれない。
ジョディは電話を切ってこちらを見る。
「シュウ、見事ね。
群馬県警が山中で不法に山を掘削している集団を見つけ出したみたい――」
「そうか、それはよかった」
「まあ、でも黒幕(mastermind)ではなさそうよ。金を振り込まれて依頼されただけって言ってるみたい」
「そこから足取りをたどるのは難しいだろうな」
麻薬との関連性を見出すことも、場合によっては困難だ。
とはいえ、鍵(Key)はこちらが握っているはず。
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作者名：まつり
| 作成日時：2022年5月19日 15時
