米花百貨店にて7 ページ38
「毛利探偵、さすがの推理でしたね。
眠りの小五郎の推理ショーが生で見られてよかったです。
邪魔したくなくて離れていました」
事件の後にカフェに入ってきた客の話からそう予想をつけて、私はまるでみてきたかのようにそう言った。だんだん嘘がうまくなる。
「昴さん――っ！」
コナン君と蘭ちゃんの声が重なる。
沖矢さんは相変わらずの一見穏やかにしか聞こえないような口調でコナン君の手腕に「スマートではない」などとちくりと釘を刺した上で、毛利探偵に一方的に自己紹介をすませた。
「ではまた」と私に頭を下げていくので、私は、東都大学に仕事で入っていて沖矢さんはその流れで知り合ったのだと説明するほかない。
毛利探偵がさほど興味がなさそうだったのでホッとした。
コナン君の疑わしそうな眼差しには気が付かないふりをするほかない。
「蘭ちゃん、お昼ご飯食べてから買い物しない？ 来週、ロンドンだもんね」
「そうそう。今日はそれがメインだったのに、すっかり時間取られちゃった」
――爆弾騒ぎを引きずらないあたりは、本当、名探偵の娘に相応しい。
夕方まで楽しく買い物をしていたら、【安室さん】から電話があった。
「久しぶりにポアロに来たので、夕食を食べていきませんか？」というものだった。
蘭ちゃんにそう伝えると、
「安室さん、何かしらの用事がすっかり片付いたんですか？ 良かったですね」
と、とても無邪気に喜んでくれた。
「本当にありがとう。これでしばらくは私のこと忘れて暮らしてね？」
「それはそれで淋しいですー！安室さん無関係にいつでも遊びに来てくださいね。
来週、ロンドンから帰ってきたらまた話聞いてくださいー！」
なんていう蘭ちゃんは本当に可愛い。そして、安室さんと私の関係をあえて胸に秘めてくれているのも、とてもありがたかった。
毛利探偵は友達のところにマージャンに行ったというので、コナン君と蘭ちゃんと私、三人でポアロに向かった。
【安室さん】はしばらくの不在を感じさせないくらい、ポアロに馴染んでいてホッとする。
降谷零が平和でないとここで仕事ができないと思うと胸が痛む一方で、久しぶりに食べたポアロの料理は相変わらずとっても美味しかった。
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まつり(プロフ) - おさょさん» ありがとうございますー！スパダリいいですよね。 (2022年10月15日 15時) (
レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
おさょ(プロフ) - スパダリ最高です！ありがとうございます0(:3 )〜 ('､3_ヽ)_ (2022年10月15日 15時) (レス) @page3 id: ab6fcf8d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2022年10月14日 21時
