疑惑31☆ ページ4
「俺は君が思うよりずっと、君のことを知っている。だから、そう淋しがらないでほしい――。絶対に独りぼっちにはしない。万が一君に何かがあった場合でも、俺に何かがあった場合でも、必ず誰かに何らかの連絡がいくよう、整えておく。
今回だってきちんと君のもとに知らせはあっただろう？ 日本警察からじゃなくて不服だった？ 君のことを大切に思っている人は、たくさんいる」
それでも、淋しがらせたのは悪かったと、彼は何度も何度も言葉を変えて私に謝り、1人じゃない、いろんな人が君のことを大切に思っているからそんな風に思わないで欲しいと繰り返す。
「シュウ……、わかった。ありがとう。もう大丈夫。ごめんね？」
「Aが謝ることはない――淋しがらせてすまなかったと心から思っている。――それなのに、今後も外では気軽に君に触れることもできない――」
「うん。その日が来るのを楽しみに待ってる。――あのさ、別に、私は沖矢さんの顔と声が嫌って言ってるわけじゃないよ？」
シュウはくすりと笑う。
「わかってる。俺のことを隠すため、だろう？優しい子だ――。まあ、興味がなかったのも本当だとは思うがな」
「だって仕方ないじゃん。シュウとは全然違うんだもん」
――それに、シュウが居なくなってあまりにも間がない。
「君がそう言うなら、変装は成功だな」
「成功すぎて嬉しくない」
シュウは切ない表情で微笑んだ。
「本当にそうだな。俺も同意だ。君が懐いてくれないのはことのほか淋しい。
お詫びに【零くん】を君のもとに連れて帰ってあげよう。――そうだな、次の日曜日までには」
「どこにいるかわかったの？」
いつ、どこでわかったんだろうか。私は目を丸くする。
「だいたいはな。決め手には欠けるが予想はついた。
浮気かどうかは本人が帰宅してから問い詰めるといい。本当に浮気だったら、そんな男は捨ててここにおいで。待ってる」
「駄目だよ。零に正体ばれるよ？」
「そう簡単に、尻尾を掴ませることはない。いっそうのこと、君を奪うと挨拶に行こうか？」
「だめ。私は零のこと好――」続きの言葉は深い深いキスに飲み込まれた。
「せっかく今夜はこのまま眠らせてあげようと思っていたのに。君はすぐ煽る」その後、唇と舌と指で人の熱を散々高めた後「今夜、どうする？君が嫌なら別に――」って一際魅惑的な声で問うのはずるい。
――選択肢なんてあるはずもなく、私は本能のままシュウの熱に溶かされた。
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まつり(プロフ) - おさょさん» ありがとうございますー！スパダリいいですよね。 (2022年10月15日 15時) (
レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
おさょ(プロフ) - スパダリ最高です！ありがとうございます0(:3 )〜 ('､3_ヽ)_ (2022年10月15日 15時) (レス) @page3 id: ab6fcf8d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2022年10月14日 21時
