有給休暇の過ごし方14 ページ28
夕方、夕食を作っていたら蘭ちゃんから電話が入る。
「土曜の夜って忙しいですか？ 良かったら日曜日に一緒に買い物に付き合ってほしくって。ロンドンの気温とか気候とか――。気になっちゃって。
で、もしよかったら土曜日泊って行ってくれたら楽しいなーって思ったんだけど」
もはや私は、女子高生の友達の一人としてカウントされているような気がしてきた。何それ、嬉しすぎる。
私よりもずっと最新のロンドン情報を持っているマスミに聞いただけで事足りる気もするけど、こうやって気軽に誘ってくれるのが本当に嬉しくて、私は笑顔になった。
「土曜の夜、空いているしいいよ！ うん。私も久しぶりにロンドンのこと思い出して色々話したいから」
――ロンドン？ と怪訝な顔をする零に、電話を切った後、コナン君たちが来週ロンドンに旅行に行くからその前準備の買い物に付き合うことになったと伝える。
「猫を見つけたお礼にロンドンに招待された――？ 本当、毛利探偵は底知れない……」とぶつぶつ言っている。
「零は土曜の夜には居ないんでしょ？ だから、蘭ちゃんのおうちに泊まってくるね」
「ああ、君が楽しんでいてくれると思うと安心だ」
「――でも、日曜日に何かを終わらせるためにって無理しすぎないでね？ きちんと帰ってきてよ」
「もちろん。無事にここに帰ってくる。月曜日も君と過ごすよ。
火曜日からは普通の仕事に戻ってもいいかな？」
「いいよ。さすがに風見さんが気の毒だから、返してあげる」
潜入捜査していると思った上司が、実は恋人とデートしているって知ったら、風見さん凹むよね、きっと。
美味しそうなポトフの香りにお腹がぐうと鳴った。
食べ物を見て美味しそうとかお腹が空くとかあんまり思ったことがないから、本当に嬉しい。
照り焼き味のチキンに、チーズをきかせた生ハムとポテトのサラダ。
ごはんよりはパンを好む私のために、和食派の零がわざわざ二日続けて洋食を作ってくれたのがすごく嬉しい。
デザートにはサクランボが冷えていた。
「明日の朝はお味噌汁とご飯がいい。レシピ教えてくれる？」
「ええ、一緒に作ろう。カツオ出だしをとればいいだけ、簡単だ」
零の言う「簡単」が私にとっては全然簡単じゃないことはだいぶわかってきたけれど、それでも明日が楽しみで嬉しくなる。
まずは目の前の料理を、皿によそった。
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まつり(プロフ) - おさょさん» ありがとうございますー！スパダリいいですよね。 (2022年10月15日 15時) (
レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
おさょ(プロフ) - スパダリ最高です！ありがとうございます0(:3 )〜 ('､3_ヽ)_ (2022年10月15日 15時) (レス) @page3 id: ab6fcf8d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2022年10月14日 21時
