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Happy Days18 ページ47

私は、きょとんとしている田中さんの代わりに、着替え終えた藤原さんに声をかけた。

「藤原さん。昨日田中さんが早く帰ったのどうして知ってるの?」

私は嘘をついて話を合わせる。

「私、田中さんとお話ししたくて。でも、姿が見当たらなかったから、もしかしてお手洗いとかかなぁと思っていろんな人に声をかけて探していたら、営業部の平野課長がそう言ってたんですー!」

「そっかそっか。なるほどねー。平野課長か。さすが情報通だね、あの人。藤原さん、ありがとう。この前営業部の井口係長が藤原さんがお茶出してくれると、すごく美味しいし商談成功率が高いって褒めてたよー! 他の秘書さんには秘密ね?」

「うっそ、嬉しい!ありがとうございます」

私はにこにこした藤原さんの背中をポンと叩いて見送った。

――またあいつかよ、というイライラ感はなるべく顔に出さないようにしておく。



そうして、他に誰もロッカールームに居ないことを確認した後、私以上に青ざめてしまった田中さんに声をかけた。

「もしかして、平野課長と何かあった?」

「一度、誘われたのを断った後……どうも態度がおかしくて。昨日もやたら近くであれこれしようとしてきて避けてたんですよね……。もしかして、お腹痛くなったのって何か盛られたってことありますかね……?」

「そっか、わかった。言いづらいことをありがとう。ちょっと知り合いの警察の人に相談してみよっか?」

「すごい!蘇芳主任って恋愛だけじゃなくて人脈広すぎません?頼りにしています……!」

田中さんの顔に少し、生気が戻ってきてほっとした。「赤井さんセレクトのお菓子、食べる?」と、今朝貰ったばかりの大量のお菓子から好きなものを選んでもらう。

「うん。平野課長のこと、後は私に任せて! いつもみたいに元気な受付接客お願いね」



――さて、どうしたものか。




時間ギリギリにやってきた総務部のユカちゃんと少しだけ雑談した後、私はとりあえず昼休みまでは全て忘れることにして、自席についてPCを立ち上げた。


PC画面を見た瞬間、頭の中のスイッチが全部切り替わって悩みも恋も全て忘れられる自分の集中力に感謝しながら。

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まつり(プロフ) - さいさん» ありがとうございます!嬉しいです。 (6月4日 17時) (レス) id: 6a01f04095 (このIDを非表示/違反報告)
さい - めちゃくちゃおもしろいです!シリーズの最初から一気に読んじゃいました!この作品大好きです! (6月4日 17時) (レス) id: abd64666f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2022年9月12日 15時

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