ヘッドハンティング14―風見side― ページ42
このビルは一見、普通のビルにしか見えないが、実際に中に入るとセキュリティは思いのほか厳重だった。
今も、会議室の扉を1つ開けると、もう1つ扉がある。
ここは控室にあたる。
蘇芳Aはそこで立ち止まると腕時計を見た。今12時58分。
振り返り、降谷さんとFBIの赤井(ああ、これがいつも降谷さんが憎々しそうに話題に出すあの『赤井』か、と思いながら見ていた)の手を掴んで、大柄な2人を見上げた。
しかしまあ、こんな美丈夫二人と並んで見劣りしない容姿と迫力を持った女性もいるものなんだな。まだずいぶん若いだろうに。
改めて感心する。
さっきまでの不安そうな表情から、何かを決意した表情へと変わっている。
「あのね、せっかく来てくれたのに悪いんだけど、やっぱり私一人で行こうと思う。
ここなら声が聞こえるから、どうしてもの時に助けてくれない?」」
こんな土壇場で降谷さんにそんなことを言いだす人なんているのか? と、無関係な自分が冷や汗をかく。
降谷さんが自ら公の場に出てくるなんて、本当に稀だし、どれほどの手順を踏んでここに来たと思っているんだ。
赤井だって、米国国務長官の警護を蹴ってまでここに来たっていってなかったか?
自分にはこんな提案、絶対に無理だ。
蘇芳は別に何も知らないからそれを言えている――というわけでもないのだろう。あれこれ事情を察したうえで、それでもなお口を開いているのだから恐れいる。
降谷さんは口元を緩めふわりと微笑んだ。自分になど絶対に見せてくれない表情だ。(別に見せて欲しいわけじゃない)
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まつり(プロフ) - タタリさん» タタリさん、ありがとうございます。 (1月26日 8時) (レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
タタリ(プロフ) - 面白いです!赤井さん降谷さんコンビ最高! (1月25日 23時) (レス) @page22 id: 3b67077e0b (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ハロさん» ご指摘ありがとうございます。ここでは代理できており、時間がないため説明の手間を省こうと偽っている設定です。本編に説明文を加えておきますね。 (5月18日 17時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
ハロ - 風見は警察庁では無く警視庁ですよ (5月18日 16時) (レス) id: 39e5bd607a (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ゆーちゃんさん» 嬉しいです。ありがとうございます! (2023年3月2日 16時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2022年9月1日 8時