True End3(おまけ41) ページ39
半ば呆れながら沖矢昴を救急車に押し込んだ安室さんは、「Aさんも一緒に来てくれないと、僕の力では見張れません」とため息をついた。
そう言っている安室さんが無傷かといえば全くそんなことはなくて、あちこちに包帯を巻いていてとても痛々しい。
どちらにしろ、私の手をぎゅっと掴んで離そうとしない昴さんを、1人にはしておけない。
私は集中治療室に運ばれていく彼を困った顔で見送るしかなかった。
「明日から冬休みだし、私ここに泊りますね」
安室さんも決して軽症ではないようで、病室に連れ込まれてあれこれ説教を受けていた。
それが終わったのを見定めたあと病室に入ってそう告げる。
「ありがとう。きっと赤井が喜ぶ。僕も助かる。
今朝、赤井が病室から消えたときかされて本当に――」
安室さんはそこで言葉を区切ると、彼、次に目が覚めた時も君のことを覚えているといいね、そう祈っている、と柔らかい口調で言った。
「私も祈っています。安室さんも早く良くなってくださいね」
その後、私は昴さんが集中治療室から移されたと聞いて、病室に戻った。
静かに日が暮れていくのを病室の窓から眺めていた。
着替えも食べ物もなかったけれどそんなこと全く気にならなかった。
だってそれは、目の前で眠っている秀一さんも同じだ。
治療のためにメイクは勝手に落とされている。
本当は顔にもガーゼを貼らないといけないほどだったのに、本当に――何をしているんだろう、私なんかのために。
そっと彼の手を握る。何の反応もないけれど。勝手に頬にキスをするくらい、多分許してくれるはず。
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まつり(プロフ) - わたしさん» そんなに読んでもらってるなんて嬉しすぎます！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございますー！ (12月31日 21時) (
レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
わたし(プロフ) - 本っ当に大好きで読むのも二三回目です。展開わかっていてもキュンキュンするし、まつりさんのかく沖矢昴が本当にかっこよくて理想すぎてだいすきです。なんでも出来てスマートに手を引いてくれる感じが堪らなくすきです、書いてくれてありがとうございます(;_;) (12月29日 4時) (レス) @page41 id: 2b3cd5dcd8 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！！安室さん編があるの嬉しすぎます！！ (5月12日 5時) (レス) @page41 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - チミさん» わあ、嬉しいコメントありがとうございます！こちらこそ、そんなに楽しんでいただけて幸せです。ありがとうございました。またの機会がありましたら、よろしくお願いします。 (2022年8月20日 21時) (レス) id: 6a01f04095 (このIDを非表示/違反報告)
チミ(プロフ) - この作品本当に本当に大好きで、毎回更新が本当に本当に楽しみで、なんと言ったらいいのか、とにかく大好きなんです！！出会えて最高でした〜〜！！素敵な作品ありがとうございます！！！！！！！！ (2022年8月20日 20時) (レス) @page34 id: 5432b7d0cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2022年8月17日 9時
