test of courage16 ページ11
私は昴さんみたいに、ほんの一瞬で、片手で簡単に的を撃てたりはしない。
だから、正しい姿勢できちんと狙うしかないのだ。
それにしてもどこを狙えばいいんだろう。
生身の人間を撃とうと思ったこともないので、ひどく戸惑った。
胸は防弾チョッキを着ていたらダメージを与えられないかも。
首？ 顔？ それはちょっと怖すぎて無理。
脚？
それじゃきっと打ち返されるし、手は私にとって的が小さすぎる。
私が逡巡した時間はそれほど長くはなかったはず。
「Heart(心臓)」
それでも、昴さんは私の迷いに気づいてすぐに小さく呟いた。その声が真っすぐ私の耳に入る。私は男の心臓が狙える場所に移動しまっすぐ銃を構えた。それを耳にし、男がこちらに視線を向ける直前、私はマト(左胸)を狙って引き金を引く。男も同時にSAKURAの引き金を引いたようだ。
私の腹部に銃弾が当たった衝撃で身体が吹き飛ばされた。
一方、男もがくりと胸をおさえて膝をついたのが見て取れた。
――これで、大丈夫なんだよね？
天井を見上げて息をつこうとした瞬間。
「逃げて！」
と、爆弾を巻かれていた女が声を限りに叫ぶ。
「おいで」
私よりずっと外に近かったはずの昴さんがわざわざこちらに来て私の手を掴んだ。
目視した限り彼の頭部や顔には傷やけががないようでほっとしたのもほんの一瞬。
私は、腹部に感じる重たい痛みやこみあげる吐き気を抑えて無理やり身体を起こし、彼と一緒に外に向かって走る。
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まつり(プロフ) - わたしさん» そんなに読んでもらってるなんて嬉しすぎます！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございますー！ (12月31日 21時) (
レス) id: 91a8359b9e (このIDを非表示/違反報告)
わたし(プロフ) - 本っ当に大好きで読むのも二三回目です。展開わかっていてもキュンキュンするし、まつりさんのかく沖矢昴が本当にかっこよくて理想すぎてだいすきです。なんでも出来てスマートに手を引いてくれる感じが堪らなくすきです、書いてくれてありがとうございます(;_;) (12月29日 4時) (レス) @page41 id: 2b3cd5dcd8 (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！！安室さん編があるの嬉しすぎます！！ (2023年5月12日 5時) (レス) @page41 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - チミさん» わあ、嬉しいコメントありがとうございます！こちらこそ、そんなに楽しんでいただけて幸せです。ありがとうございました。またの機会がありましたら、よろしくお願いします。 (2022年8月20日 21時) (レス) id: 6a01f04095 (このIDを非表示/違反報告)
チミ(プロフ) - この作品本当に本当に大好きで、毎回更新が本当に本当に楽しみで、なんと言ったらいいのか、とにかく大好きなんです！！出会えて最高でした〜〜！！素敵な作品ありがとうございます！！！！！！！！ (2022年8月20日 20時) (レス) @page34 id: 5432b7d0cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつり
| 作成日時：2022年8月17日 9時
