disclosure5 ページ21
「なぁんだ。シュウの過去が盛大に気になっているかと思ってたんだけど。俺、何でも知ってるよ? 聞く?」
Jにからかわれているんだろうか、それとも――
「うん、教えて?」どんな話が出てくるかわからないので、素直に聞いてみる。
「Jの言うことなんて、9割嘘だ」
「言ってくれるねぇ。
訓練の最初からライフルの腕は現役を抜くほど上手かったから、過去の経歴を疑われた話とか。あ、店に行くたびに店中の女性を夢中にさせるから、出禁になった飲み屋の数は数えきれない話とか?」
「……後半は、お前の話だろ」秀一さんは呆れ顔だ。
「さぁね?シュウの髪が今のLよりさらに長かった頃の話も聞かせたいし。あんなに似合ってたのに、バッサリ切っちゃって勿体ない。あ、当時の写真あるよ、みる?」
Jはくすくす笑っていて、全く本心が見えてこない。沖矢昴のモデルの中に絶対にこの人含まれているよね、と私は思うが、怖いので絶対に秀一さんには聞かないでおこうと思う。聞いたところで、否定されるだけなのは分かっているし。
「聞くだけ時間の無駄だ、解散」
「はいはい。ま、俺に時間がないのは本当だし、ちょっとオーラ消して出かけてくる。夜には帰ってくるから、出迎えてね」Jは気を悪くした風もなく、微笑を浮かべたままそう言った。
「断る」秀一さんはとりつくしまもない。
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作者名:まつり | 作成日時:2022年8月1日 15時