bomb18—沖矢side― ページ8
「A棟だったら、ちょうど向かいに見下ろせる高さの校舎があったな。――今も変わらんだろう?」
優作氏がそういった。
「ええ。そうですね」と、俺は返す。
「では、狙撃するには申し分ないな。念のため君のライフルも入れてある。一番近い場所に車を停めよう」
優作氏はそういうと華麗にハンドルをさばく。
この人たち、家を出る前にどれほどの情報を持っていたんだろうか。
阿笠博士に電話をかけたときはまだ、米花駅までのテロ爆破なんて始まっていなかったと思うが――。
「でも、犯人がスムーズに彼女の存在に気が付くとは限らないんじゃない?
あ、私が教えてあげようかしら?」
有希子さんが言う。
「有希子おねーさん、※※国の言葉話せるの?」コナン君が問うと、
「当たり前じゃない。私を誰だと思っているの。舞台あいさつに行ったことあるわよ?
ねえ、優作。犯人がどの辺に潜んでいるのか既に見当がついているでしょう?」
有希子さんは比較的のんびりした口調で聞いた。
優作氏がそれに答える。
「爆破されたのは文学部棟の4階。
身を潜めているなら、棟内にいるか――。いや、爆破と同時に大木を使って外に逃げた可能性もある。
あの近くにちょっとした展示スペースがあって、そこなら人一人くらい隠れられるだろうなあ。
おそらく、犯人自身もテロの実行犯から命を狙われれているはず。そう簡単にその身を出したりはせんよ」
東都大学はもう近い。有希子さんは優作氏の話を聞きながらもてきぱきとメイクの仕上げに入る。
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まつり(プロフ) - かるぴんさん» かるぴんさん、はじめまして。長々と続いていてすみません。はい、続きも書きますねー。まだ、いつ終わるかもわかりませんが引き続きお付き合いいただければ嬉しいです。 (2022年7月8日 20時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 引き込まれる文章であっという間にここまで読みました!とても面白いです!大変だとは思いますが、続きを心待ちにしています!お体に気をつけてください! (2022年7月8日 19時) (レス) @page16 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2022年7月7日 9時