unmask8 ページ30
「でも、ほら。
赤井さんのことは今はまだ、知らない方が良くない?
万が一にでも、私から漏れたら嫌だ」
とてもじゃないけれど、ナイフや拳銃に脅された時にそれでも秘密を守り切るとは約束できない。
あの恐怖心には私は打ち勝てない。
あなたのマスクの下は今は知らなくていいと思う。
素直にそう伝えると、彼は私を横だきにして膝の上に抱えあげるので、私は彼の首に手を回して抱き着いた。
「心配しなくても、そんな事態にはさせません――命に代えても」
なんて、物騒なことを言うから困る。
「ダメ。そんなことしたら私を甘やかしてくれる人がいなくなっちゃう。
何があっても絶対に居なくならないで」
「――何があっても甘えないくせに?」
気まぐれに頬や耳にキスを落としながらそう言う。
「甘えているでしょ?」
お返しに耳にキスしてそう問うと
「私がいなくても衣食住に困らないじゃないですか?」
と言うから驚く。
どうも『甘える』の水準がまるで違うらしい。
「でも、昴さんが傍にいてくれないと、安心して生活できないかも」
「射程圏内にいてくれれば、問題ない」
「何それ、意味わかんない」と抗議すれば、「わからないくらいがちょうどいい」と返ってきた。
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まつり(プロフ) - かるぴんさん» かるぴんさん、はじめまして。長々と続いていてすみません。はい、続きも書きますねー。まだ、いつ終わるかもわかりませんが引き続きお付き合いいただければ嬉しいです。 (2022年7月8日 20時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 引き込まれる文章であっという間にここまで読みました!とても面白いです!大変だとは思いますが、続きを心待ちにしています!お体に気をつけてください! (2022年7月8日 19時) (レス) @page16 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2022年7月7日 9時