バーベキュー2 ページ50
「わぁ、Aさんだー!
昨日はごめんね。びっくりしたよね?」
コナン君と一緒に阿笠邸に行くと、真っ先に駆け寄ってきたのは歩美ちゃんだった。
元太君と光彦君も元気にかけてくる。
「ううん。
さすが少年探偵団だよね。
私、全然知らなかったから本当にうれしかった。
あ、このお肉良かったら食べて」
「そうやってたきつけるのはやめてくれる?
子供たちに何かあったときに責任取れないでしょ?」
後ろからひどく大人びた、クールな声が聞こえてきた。
慌てて振り向いても女性がいるわけではなく――。
視線を下げれば、少年探偵団のみんなと変わらない背丈の美人な女の子が立っていた。
「あ……それもそうか。
そうね、何かあったら大変よ」
私は三人に言い直す。
――「何かあったら大変」
なぜか、どうしても、その言葉には実感がこもらなかった。
『子供だからって守ってくれる大人はいない。
私は一人で生きていくしかないんだから――』
どこか胸の奥の遠くで、恨み言のような声が聞こえてくるから私は慌ててかぶりを振った。
+++作者より+++
いつも読んでいただいてありがとうございます。
思いのほか長くなったので、続編に移行します。
次こそキッドが出てくるはずなので、ぜひ引き続き読んでいただけると嬉しいです。
感想や❤もお待ちしています!
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/matsurik3/
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作者名:まつり | 作成日時:2022年5月13日 17時