あの人の彼女4 ページ16
園子さん、蘭さんと共に車に乗り込んだ。
運転手は鈴木財閥のお抱え運転手らしく、これから都内某所で食事をするという。
「ちょっと、やっぱり私がご一緒するわけには――」
そんなわけのわからない場所に出向いている場合じゃない。
「でも、ほら、あなたを送っていくと遅くなっちゃうし。次郎吉おじさまをあんまり待たせるわけにもいかないから。
いいわよ、気にしないで」
「そうだよ。ね、いいよね?
Aさん、記憶喪失だから本当は遠出したらダメって言われたのを元太たちがどうしてもって勝手に見つけ出して連れ出したんだよ。
ここでお別れしたら、僕、絶対に昴さんに怒られる」
コナン君はべらべらと話を続ける。
嘘なのに微妙につじつまが合っているために、話の信頼性が増すことに驚いた。
「記憶喪失――なんですか?」
蘭さんが心配そうに私に声をかけてくれた。
隠しておいても仕方がない。私が秘密にすべきことは秀一の彼女だってことだけ。
他は別に隠しておく必要もない。
「そうなんです。
実は一月前くらいに子供を助けるために交通事故にあったらしくて――それ以前の記憶がなくて。
子供たちがたまたま事故の関係者として私を見つけてくれたので、助かりました」
「隣のクラスの子が助けてもらった人を知りたいからってあいつら勝手に捜査して――」
コナン君が顔色を曇らせる。
181人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
降谷の双子の妹は捜査一課【名探偵コナン】【警察学校編】
「生まれ変わったら阿笠博士の親戚であいつらの同期でした!」3
【名探偵コナン】全キャラクターが持つ能力を全て扱える様になったから無双する 43
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まつり | 作成日時:2022年5月13日 17時