検索窓
今日:48 hit、昨日:97 hit、合計:103,344 hit

散歩4 ページ11

翔太君の家は割と近かったようで、コナン君がスマホで公園に呼び出してくれた。
翔太君はかすり傷程度で済んだらしかった。

詳しく話を聞くと、私は翔太君をを抱きかかえて車の衝突を防ぎ、私が車と衝突したらしい。車はすごいスピードで走り去っていき、翔太君は私の腕から抜け出しなんとか周りの人に救急車を呼んでもらった。

けれども、自分は大した怪我じゃなかったこともあり、救急車が来るまでに家に帰ってしまったという。
叱られるのが怖くて家の人には何も言ってないらしい。

ただ、そのことが後になってどうしても不安が募って少年探偵団に私の行方を捜してもらう依頼を出した――というのが話の流れだ。

「いつだよ、それ――」

コナン君が怒っているのは仲間外れにされたからなのだろうか。

「一昨日ですよ。コナン君はすぐに帰ったでしょ?」

光彦君は肩をすくめていう。

「それで昨日は事故現場近くでジジョーチョーシュ(事情聴取)してきたんだよねー!」

歩美ちゃんが小学校低学年とは思えない不穏な単語を滑らかに口にするので、私は目を丸くした。事情聴取なんて、警察の仕事では……?

「これがその写真、な?」

元太君が無邪気にプリントアウトした写真を見せてくる。私は路上に倒れて頭から血を流している自分の姿を初めて目にした。

何かが思い出せるわけではないけれど、胸がギュッと痛くなる。


だって、もしも事情を知らない誰かがこの写真だけを見たら――



近くのビルから飛び降りたように見えてもおかしくないからだ。

もしも秀一が何かの事情でこの写真だけを見ていたとしたら、過保護になって私を家から一歩も出したくないのも、わかる気がする。

散歩5→←散歩3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
180人がお気に入り
設定タグ:赤井秀一 , 名探偵コナン , 沖矢昴   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まつり | 作成日時:2022年5月13日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。