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成長7 ページ16

碧海side

帰り際、HCUを覗くと横峯さんが胸腔ドレーンをいれていた。その顔は自信に満ち溢れている。今日のフライトで藍沢に褒められたと報告を受けた。

奥のベッドでは宮本さん親子が言い争いを繰り広げている。


碧「ただいま」

玄関の扉を開けると、中からおかえりぃっと言う声が聞こえてパタパタと百合が廊下を走ってきた。

碧「まだ起きてたの?もう寝なさい」

そういうと百合は隠していた赤い折り紙を差し出してきた。

百「ママに、どーじょ!!」

私の手に折り紙が渡ると再びパタパタと寝室へ行ってしまった。

リビングへ向かうとお母さんが食器を洗ってくれていた。

母「それ読んだの?」

碧「まだだよ。ねぇ食器ぐらい私洗えるから」

キッチンの方へ行こうとするとお母さんに止められた。

母「いいから。百合ちゃん保育園から帰ってきてずっとそれ書いてたのよ。見せてっていってもママだけって見せてくれなかったの」

私は四つ折りにされた折り紙を開いた。

『ままへ だいすき ゆりより』

鏡文字になっていたり、まだまだつたない字だったけれど私を泣かせるには十分だった。私は迫り来る嗚咽を堪えきれずに涙を流した。

母「いいねぇ。珠希もくれたよね、小さかった頃」

お母さんが背後で嬉しそうに呟く。

その時リビングの扉がかちゃっと開き百合が入ってきた。

百「寝れないよ……」

お気に入りのくまのぬいぐるみを持ったまま私に寄ってくる。

母「行ってあげなさいよ」

お母さんの言葉に頷き、涙を拭い百合を持ち上げる。百合は思ったよりもずっと重かった。私がいない間にもこんなに大きくなっていたんだと思うと不覚にも涙が零れそうになる。

碧「明日はママが保育園の送り迎えやってあげるね」

そう言うと百合はパアッと笑顔を見せた。

百「ほんと?おむかえも?ママが来るの?やったぁ」

私は微笑んで抱きついてきた百合の頭を撫でる。



「おやすみなさい」

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ナオ(プロフ) - この作品夢主と藍沢先生は結ばれるの? (2019年9月19日 20時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になってます この作品はもう更新されないのでしょうか? (2019年8月27日 3時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
真衣(プロフ) - 読んでみて面白かったです。更新がんばってください!応援してます! (2018年4月26日 16時) (レス) id: 984f627d8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつり | 作成日時:2018年1月14日 11時

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