156. 危機感と呑気な気持ち ページ16
イルミ「で、どうなの。呼んでくれるの、くれないの？ 返答によってはここから落とすけど」
イルミさんはそういうと、下顎でクイ、と地面の方をさした。
ふと下を見てみると、そこには米粒のような大きさの車が道路を走っている状況が。
すっご！ めっちゃ高いんだけど！
おっと、こんなこと考えてる場合じゃないや。返答によってはここから落とすってなにさ！
もはや脅迫じゃん、こんなのYesとしか言いようがないじゃん。
私、こんな高さから落とされたら死んじゃうよ、冗談抜きで。
……そういえば今思ったんだけど、なんで私ってお姫様抱っこされてるんだろう。
って、いやいやいや！ 今はそれどころじゃないよ！
こんな極地に立たされているような状況だっていうのに、なんで余計なこと考えられるんだろ。
イルミ「……で、どうする？ 呼んだほうが身のためだと思うけど」
A「……分かったよ、……イルミって呼ぶよ……」
私が不貞腐れて ほっぺたを膨らまさせながら言うと、膨らんだほっぺたを突ついてきた。
くそう、突つくな！ イルミまでも ヒソカみたいに私のこと子供扱いしてさ、何なのもう！
……あ、そういえばイルミに聞きたい事あったっけ。
あの話って何のことなのか、っていうのと何で私はお姫様抱っこされてるのかってことだ。
どっちから聞こう。
……あの話っていうのはイルミん家に行ってから聞けるし、お姫様抱っこから聞こ。
っていうか 何でイルミん家に行くんだろう。お茶とか出してくれるのかな。
暗殺一家の家だもんね、毒入りのお茶とかあり得るよね！
とりあえず、今はお姫様抱っこについて聞いてみよう。
A「ねえ、何で私はお姫様抱っこされてるの？」
イルミ「だって普通に走ってたら、俺のスピードに追い付けないでしょ」
真顔で言うイルミに、不覚にもちょっと優しいなって思ってしまった。
まあ優しい所もあるって知ってたんだけどね、頭のネジがちょっと緩んでるってだけで。
A「っていうか、地味に私の事バカにしてない！？」
イルミ「今気付いたの？」
A「……うざいよ？」
うざい、と言っても何の反応もないイルミ。
いやまぁ、何の反応ないほうが良いんだけども。お怒りになって落とされたら一溜まりもないし。
私は 視線を下に落として景色を楽しむことにした。
……あれ、私ってば なんでこんなに呑気なんだろう、危機感ってものがないのかな。
ふと、そう思った瞬間でした。
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Schiff(プロフ) - チヒロさん» コメントありがとうございます！ おまたせいたしました！ (2015年10月12日 12時) (
レス) id: 5a7ea2af23 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - 待ってます(｡+･`ω･´)ｷﾘｯ (2015年10月5日 17時) (レス) id: f0e9a1a954 (このIDを非表示/違反報告)
Schiff(プロフ) - チヒロさん» ありがとうございます！ 楽しんで頂けてるなら幸いです！ (2015年8月29日 13時) (レス) id: 70f9e0d648 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - おもしろいですね！昨日から見させていただいてますけど、おもしろい！楽しませていただいてます！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年8月28日 12時) (レス) id: f0e9a1a954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Schiff | 作成日時：2015年8月23日 11時
