143. 父親の事 ページ2
天空闘技場へ向かっている途中、まだキルアの様子が変だった。
まだなにか悩み事でもあるのかな。あの時に全部言ってくれれば良かったのに。
A「……キルア、まだ何か隠してるでしょ」
私がキルアを小突くと、キルアは「えっ」と言って私の方を見た。
ゴンは「そうなの！？」とキルアを見つめる。
そんなに驚いた顔したりしたらバレバレだよ。
なんでまだ隠し事してるのかな、私が言えることじゃないけどさ。
私が流し目を使ってキルアを見ると、キルアは 私から目をそらして言った。
キルア「……俺さ、お前の親父さんの名前知ってるかも」
A「……え、は？ うそ！ なんで？ ってか、え、え？」
何でキルアが知ってるの？ お父さんと知り合いなの？
っていうか、知ってるかも って。『かも』ってどういう事なんだろう。
私の頭の中で疑問がぐるぐると回る。私が混乱していると、キルアは ため息を吐いた。
キルア「だから今は言いたくなかったんだよ。絶対混乱すると思ったから」
えー……、何それェ……。いやまぁ混乱したけどさ。
それはいつ言われたって混乱すると思うよ！？
ゴン「でも、なんでキルアがAのお父さんの名前知ってるの？」
ゴンは首を傾げながらキルアに言う。確かにそうだよね、いつ聞いたんだろ。
……あ、もしかして……
A「イトさんから聞いたの？」
私が言うと、キルアは頷いた。
やっぱり。キルアがそれを知る機会なんて あの時くらいしかなかったもん。
A「……イトさん、なんて言ってた？」
キルア「Aはライトの娘だろう って言われた」
ライト……。
たぶん、それがお父さんの名前だろう。ファミリーネームは教えてくれなかったのかな。
なんて思っていると、誰かに肩を叩かれた。振り返ってみると、ゴンが眉を顰めている姿が。
どうしたゴン君よ。
ゴン「ねえ、イトさんって誰？」
『……』
ゴンの突然の質問に一瞬 頭がフリーズする。それはキルアも一緒のようだった。
ってか、やっちゃったあぁぁあぁ！
どうしよう、イトさんの事 詳しく言ったら毒買ってるってばれちゃうし、
ここで下手な嘘ついたらゴンに疑われちゃうし……！
……助けてキルア！
私がそういう眼差しでキルアを見つめると、ふいっと顔をそらされた。
ちょっとキルアくぅぅん！？
こんな私とキルアがやり取りをしている間、ゴンは私たちの顔を交互に見ていた。
……ええい、もうどうにでもなれ！
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Schiff(プロフ) - チヒロさん» コメントありがとうございます！ おまたせいたしました！ (2015年10月12日 12時) (
レス) id: 5a7ea2af23 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - 待ってます(｡+･`ω･´)ｷﾘｯ (2015年10月5日 17時) (レス) id: f0e9a1a954 (このIDを非表示/違反報告)
Schiff(プロフ) - チヒロさん» ありがとうございます！ 楽しんで頂けてるなら幸いです！ (2015年8月29日 13時) (レス) id: 70f9e0d648 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - おもしろいですね！昨日から見させていただいてますけど、おもしろい！楽しませていただいてます！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年8月28日 12時) (レス) id: f0e9a1a954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Schiff | 作成日時：2015年8月23日 11時
