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翔也くんに「20時のアラームと同時にドアを開けて」と言われて、最近では通い慣れた練習室の前で待つ。
誕生日を祝ってくれるつもりなのは、なんとなく分かる。けどそれが練習室の前だから、なぜか緊張してしまった。
３、２、１
大きくなったアラーム。同時に部屋の扉をノックしてからその部屋へと足を踏み入れると、ハッピーバースデーと書かれた飾りの前に、１１人全員が椅子に座ってクラッカーを鳴らしてくれた。
「誕生日おめでとう！」
大きな声と、たくさんの声色。こんな日が来るなんて思わなくて、流れそうになる涙を堪えながら頭を下げた。
私に近付いたのは河野さんで、今では当たり前になった優しい笑顔で私の肩をポンっと撫でる。
「俺らも、祝わせてくれてありがとうやで。」
「そんな、…私こそ、本当に嬉しいです。」
「なんも要らんって言うたから、翔也が計画してくれてん。」
チラッと顔を覗かせた翔也くんは、笑顔を見せずに私にピースサインを送る。それに応えるように微笑むと、彼はすぐに目を逸らした。
河野さんに促されるまま、メンバーの目の前に置かれた椅子に座る。
「Aさんに、俺らからのプレゼント。」
與那城さんの声で、ある曲のイントロが流れ出す。私がJO1の曲の中で1番大好きな、バラード曲だった。
この曲を聴いては何度も悩んで、何度も背中を押された。そんな曲。
初めて聴く生の歌声はやっぱり綺麗で、圧倒されて、痛いほど感情が読み取れて、涙が流れそうになる。
そして、私は、彼から目が離せなくなった。
自分のパートじゃなくても口ずさんで、時々微笑んで、私を見つめる。その瞳と声に宿る気持ちなんて知らないはずなのに、分からないはずなのに。
どうしてこんなに、胸が痛くなるんだろう。
歌のせい？それとも、祝われた喜び？
違う。一度だけ、この気持ちを知ったことがある。
「泣いてる！」
曲が終わる頃、気付いたら涙を流す私を金城さんが笑った。
「感動した？」
「大成功だね〜」
そんな声にも反応出来なくて、私は高鳴る鼓動を抑えようと必死に手のひらを握り締める。
こんなの、だめに決まってる。
好きだなんて気付いてはいけない、分かってる。
好きになっていいはずない。だって私はただの世話人、でも彼はアイドルで、だからダメなのに。
「Aちゃん。」
お願い。そんな風に呼ばれたら、この心臓が飛び出てしまいそう。
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ゆんこ(プロフ) - 最後あたりの翔也くんにとてもキュンキュンしました (2023年3月27日 21時) (
レス) id: a4539225cc (このIDを非表示/違反報告)
マツ子(プロフ) - ペンバタ。@くれふぁん所属さん» 教えていただきありがとうございます！早急に対応させていただきました。 (2022年10月19日 11時) (レス) id: 67e955b2fa (このIDを非表示/違反報告)
ペンバタ。@くれふぁん所属(プロフ) - コメント失礼します。オlリlフlラついてますよ！違反になってしまうので、外してくださいね。これからも応援してます…！ (2022年10月19日 7時) (レス) id: 7507a04f20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マツ子 | 作成日時：2022年10月18日 22時
