この子は何者？の段 ページ3
学園へ着くと伊作は少年を医務室へ運ぶ。
「乱太郎！新野先生を呼んできて！」
乱太郎に指示を出し、包帯や薬を用意する。
少しして、乱太郎が青髭のおおらかそうな顔の男性を連れてきた。
この人が新野先生であるらしい。
「新野先生、道で倒れている男の子がいて、酷い怪我をしています。」
伊作が報告をして新野先生が手当てを始める。
服を脱がせていると新野先生が何やら戸惑い始めた。
「伊作くん…」
「はい。」
何か言いづらいことでもあるのか中々言い出さない新野先生に伊作と乱太郎は手当てをしながら顔を見合わせた。
「どうしました？」
「いやぁ、その…この子ねぇ、もしかしたら女の子かもしれません。」
新野先生の口からまさかの言葉が出た。
「はい…？」
伊作は新野先生に聞き返した。
「私も最初は男の子だと思ったのですが、どうやらサラシを巻いているようだし…多分女の子ですよ？この子。」
「「ええぇぇえ〜!!」」
伊作と乱太郎が驚きの声をあげる。
「とはいえ、一刻も早く手当てをしなければいけないことに変わりはありません。そんなことで戸惑ってはいられません。」
新野先生は決意したように手当ての手を進めた。
伊作と乱太郎は、なるべく顔や体に目を向けないようにしながら手足に包帯を巻いていく。
ひと通り包帯を巻き終えると、医務室の片隅に布団を敷き少年、もとい少女を寝かせる。
「この子は、一体どうしてこんなに怪我をしているんだろう。女の子なら尚更意味がわからないよ…」
少女を見つめながら、伊作が呟いた。
「そうですねぇ。この子が気がついたら聞いてみることにしましょう。伊作くん、申し訳ありませんが私は少し用があって出ていかなければなりません。もう大丈夫だと思うので伊作くん頼みましたよ。」
そう言い残すと新野先生は医務室から出ていった。
医務室に残された2人は、少女が気になりながらも、見続けるのは後ろめたい心地がするらしい。
二人は落ち着きなく目を彼方にやり此方にやりしていた。
すると廊下の方から声を上げながら忙しなく走る足音がする。
「乱太郎ー！」
廊下を走る足音が医務室の前で止まる。
襖を開けると声の主が医務室へ入ってくる。
紫がかった長い髪を束ねた、乱太郎と同じ年頃の少年だ。
「きりちゃん！どうしたの？」
「なんか、土井先生が呼んでる。」
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駿河 - はるき (2023年2月21日 10時) (
レス) @page2 id: d099db8a14 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんのご友人のご友人 - 更新待機 面白かったです三c⌒っ.ω.)っ ｼｭｰｯ (2023年2月3日 23時) (レス) @page34 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - 小松田 女主てぇてぇ眺めておきたい、更新できたら、お願いします！(^^ω) (2023年1月24日 12時) (レス) @page34 id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
莉ぃ兎 - はい！三次元のリア充は爆発させたくなりますwww私は腐ってますww多分。←ゆりなです。 (2019年4月29日 17時) (レス) id: 8f6b5d85cc (このIDを非表示/違反報告)
冷奴(プロフ) - ゆりなさん» 私は男女のリア充は爆発させたくなりますねwかと言って腐ってるわけでも無いのですが。多分w (2019年4月28日 11時) (レス) id: 97749a7a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷奴 | 作成日時：2019年1月12日 17時
