食堂へ行こうの段 ページ15
三人が医務室を出ようと立ち上がると、騒々しい足音が聞こえる。
足音は医務室の前で止まり、勢い良く襖が開くと、そこにはきり丸としんベヱが居た。
「乱太郎達も食堂に行こうよ!!」
開口一番しんベヱが叫ぶ。
「いいね！Aさんも行きましょうよ！」
乱太郎がAを誘う。
「あ、うん。」
Aが答え切る前に、乱太郎はAの手を引き駆けだした。
「あ、こら！さっき激しく動かないでねって言ったばっかりなのにぃ！」
伊作が乱太郎達の背中に言う。。
「あ、ごめんなさぁい。」
乱太郎が笑顔で答えて歩を緩める。
「食堂のおばちゃんが作る料理は世界一美味しいんですよ！」
しんベヱが涎を垂らしながらAを振り返る。
「そうなの？楽しみだなぁ。」
Aはそんなしんベヱに微笑みながら乱太郎に手を引かれている。
「僕も食堂のおばちゃんの元で修行して、美味しい料理作れるようにならなきゃ。」
Aが乱太郎に引かれている手とは反対の手で拳を握って意気込んでいる。
「Aさんなら、きっといい料理人になれますよ。」
きり丸が素っ気なく答える。
それを聞いてAはより笑顔を深めてきり丸に言う。
「きり丸は世渡り上手だねぇ。」
「まあ相手を褒めるのは世渡りの基本っすから。でも、別に僕はお世辞で言ってる訳じゃなくて、割と本気ですけどね。」
きり丸は頭の後ろで手を組みながら、少しAの方を振り返りながら続ける。
「なんて言うんすかね？Aさんには世渡りの資質みたいなのがある気がするんすよね。何でも器用にこなせそうって言うか…。まぁ、僕にここまで言わせてんすから、自信持って大丈夫ですよ。」
Aはキョトンとしながらきり丸の話を聞いていたが、急に俯いた。
「どうしたんすか？」
急に黙り込んでしまったAを、三人が心配そうに見守る。
するとAはふっと小さく笑うと顔を上げた。
「きり丸、君はどこまで僕のことを助けてくれるんだろうか。君に会えて良かったよ。実を言うと、最近少し生きる意味がわからなくなってしまって…。でも今は、なんか生きていける気がする。」
Aが満面の笑みでそう言うと、三人は安心したように同時に笑いだした。
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駿河 - はるき (2023年2月21日 10時) (
レス) @page2 id: d099db8a14 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんのご友人のご友人 - 更新待機 面白かったです三c⌒っ.ω.)っ ｼｭｰｯ (2023年2月3日 23時) (レス) @page34 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - 小松田 女主てぇてぇ眺めておきたい、更新できたら、お願いします！(^^ω) (2023年1月24日 12時) (レス) @page34 id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
莉ぃ兎 - はい！三次元のリア充は爆発させたくなりますwww私は腐ってますww多分。←ゆりなです。 (2019年4月29日 17時) (レス) id: 8f6b5d85cc (このIDを非表示/違反報告)
冷奴(プロフ) - ゆりなさん» 私は男女のリア充は爆発させたくなりますねwかと言って腐ってるわけでも無いのですが。多分w (2019年4月28日 11時) (レス) id: 97749a7a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷奴 | 作成日時：2019年1月12日 17時
