その光が指すのは…

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もともと母は男はいらんかったんやって。


それに娘ならまだしも、逃げた男の息子。


たったそれだけの理由で双子の俺たちの扱いの差は生まれてん。


まぁ、母にとっては、たったそれだけで済ませられることではなかったんやろうけど。


美優に与えられるものが俺には与えられへん。

美優がしたら褒められることでも、俺がすると怒鳴られる。


それでも美優は俺に優しくしてくれた。

たくさんの愛を注がれた美優は、誰に対しても優しく、明るく、愛らしい子やった。

だから、母からの愛を美優が独り占めにしていたって、俺は美優が大好きやった。

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