い ち ず 。III【松田陣平】

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貴「あれ、博士じゃないですか

……どうしたんです？そんなに震えて…」



阿「！！ Aくん！

ちょうど良いところに…！」



自動販売機からの帰り、ジョディさん達がお賽銭をしていると連絡が来たので神社の本殿に向かっていた途中、トイレの前を横切ろうとしたら知った顔が見えたので声を掛けると嫌な予感がした。

その嫌な予感は見事的中したようで、阿笠博士は真っ青な顔をしてこう言った。



阿「殺人事件じゃ…！」



貴「…Oh my god……」



ここは神社の敷地ぞ？神の社ぞ？？？

そんな罰当たりな事をするなんて…



阿「この女性が何度も棒で殴られておったわい…」



流れで博士について行けばトイレに人盛りが出来ていた。それを掻き分けて前に進むとトイレの外で、頭から血を流している女性。

ただし、ただの女性ではない。ジョディさんにぶつかったあの五十代ぐらいの女性だった。スリかもしれないあの人だ。



貴「とりあえず警察を…

博士は子ども達に連絡をお願いします」



首に手を当てると脈がふれていなかった。まだ温かいので殺されてからそう時間は経っていない。

という事は殺人犯がまだこの敷地内にいる訳だ。ジョディさんがついているとはいえ、子ども達と合流した方が安心できるだろう。

博士がコナンくんに連絡している間に、私は直接刑事殿に電話する。そいつは2コール目ででた。



貴「あ、陣平？」



松『どうした、こんな昼間から』



貴「神社で殺人事件に遭遇したの」



松『……すぐ行く

近くの交番から一人向かわせる』



貴「うん、現場維持してるね」



松『あんまでしゃばんなよ』



貴「失礼な」



言われなくてもでしゃばらないさ。面倒事は嫌いだし、何より私よりでしゃばりさん達がいるから。

すると野次馬の中から声が聞こえた。



ｼﾞｮ「ちょ、どいて、どいて！」



コ「Aさん！」



貴「早かったですね、お二人さん」



噂をすればなんとやら。

……それからコナンくん、今度一緒にお祓い行こうか。その時はジョディさんも連れて行こう。うん、それがいい。

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